WACULは、「BtoBオンラインイベントがどのように視聴されているか」に関する調査結果を発表した。「リードは獲得できるものの受注につながらない」とされる現状について、データをもとに考察している。調査時期は2022年8月16日~9月2日で、仕事目的でオンラインイベントに参加したことがある162人が回答している。
参加目的は「業務に役立つノウハウや事例を知るため」
まず「オンラインイベントの参加回数(直近1年)」を聞くと、「13回以上」という人が最も多く34.0%。「7~12回以上」30.9%、「3~6回以上」29.0%もそれぞれ3割程度存在し、大多数が繰り返しオンラインイベントに参加していた。役職別で参加回数を見ても、部長・役員級も活発に参加している様子がうかがえる。従業員数別では、101~1,000人規模の中堅企業の参加が活発だ。
「オンラインイベントの参加目的」では、99.4%が「業務に役立つノウハウや事例を知るため」と回答。大きく離れて「商品サービスの導入を検討するため」40.7%がそれに続いた。ここからすでに「リードは獲得できるものの受注につながらない」という背景が予測される。
一方「オフラインイベントの参加回数(直近1年)」は、「0回」65.4%が圧倒的に多かった。また「オフラインイベントの参加目的」では、「業務に役立つノウハウや事例を知るため」74.7%も多いが、「登壇者や参加者と交流するために参加した」40.1%がそれに続いており、人脈開拓の比重が大きい。
なお9割以上が満足度の高いオンラインイベント・低いオンラインイベントどちらも経験しているが、「満足度が高いコンテンツ」は「業務に役立つ独自のノウハウを紹介する」75.3%がトップ、「満足度が低いコンテンツ」は「商品サービスを紹介する」56.8%だった。その結果、求めていた情報を得られた・得られなかったが岐路になったようだ。
オンラインイベントを知るのは「メール」
「最近参加したオンラインイベント(最後に参加したオンラインイベント)」について、どこで知ったかを聞くと、「メール」81.5%が圧倒的多数。申し込み理由は「業務に役立つ情報を得られると思ったから」93.2%が大多数だった。
イベントのトーク形式については、「プレゼンテーション」54.3%が過半数だが、満足度ではその他形式が上回っている。
そしてこれらイベントの視聴態度において、「オンラインイベントを終始集中して聞いている」という人は全体の31.5%にとどまった。残る約7割は、他作業を同時に行うなど、“ながら見”だったことが判明した。
これを満足度別に見ると、「満足度が高いほどしっかり集中して視聴している」傾向があった。満足度がとても高い人と普通の人を比較すると、「最初から最後まで画面を見ながら集中して聞いた」人の割合は4.07倍も差があった。
この結果に対し、才流の栗原康太社長は「企業がイベント施策で成果を出すためには、見込み客に対して“求めていた情報”“新たな情報”を提供することに加えて、見込み客との継続的かつ段階的なコミュニケーションが重要になる」と指摘している。
調査概要
- 【調査対象】仕事目的でオンラインイベントに参加したことがある人
- 【調査時期】2022年8月16日~9月2日
- 【回答数】162人
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オリジナル記事:オンラインイベントは仕事だとちゃんと見ない? 7割が「ながら見」でやり過ごしていた【WACUL調べ】
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