ランディングページ(以下LP)とは、「ウェブページで来訪者が最初に訪れたウェブページ」と「特定の目的を達成するために作られたウェブページ」の2種類の考え方があります。
今回は、後者の「特定の目的を達成するために作られたLP」に焦点を当てて、ペライチ ネットショップアドバイザーの今泉が「効果の出るLP」について解説します。
なぜLPを作るのか?
一般的なウェブサイトは、ドメイン名の配下にある複数のウェブページの集まりのことを指します。情報を正しく網羅するという観点では優れていますが、ウェブサイト上で何か特定の行動をとってもらいたい場合は、ページ来訪者を迷わせてしまう可能性もあります。
LPは、特定の目的を達成してもらうために作られたウェブページで、たとえば、メルマガの会員登録や商品の販売、イベントへの申し込みなど、LPの役割はページによって異なります。
効果の出るLPを作るには、LPの目的の行動(以下、コンバージョン)を決め、より多くの訪問者が迷わず、スムーズに特定の行動を取ってもらいやすいように設計する必要があります。
効果が出やすいLPを作るための4つのポイント
ポイント①目的とターゲットに合わせた内容にする
効果的なLPを作るためには、まず「目的」と「ターゲット」を明確にすることが重要です。
たとえば、LP上で新しいコスメを販売したい場合、目的・ターゲットを次のように決めます。
- 目的:サンプル商品を申し込んでもらうこと
- ターゲット:美容に興味がある20代から30代の女性
目的とターゲットを明確にしたら、次に内容を決めます。「○○に悩んでいる」「流行り物が好き」のような属性まで定めると、よりターゲットに合わせた訴求内容を考えられます。
ポイント②ファーストビューの記載内容にこだわる
ページにアクセスしたときに最初に目に入る部分(ファーストビューと呼びます)で、ページ来訪者の興味をひき、適切な印象を与えられるかが重要です。一般的に、LPのファーストビューでの離脱率は60~90%と言われています。つまり、ほとんどのページ来訪者はファーストビューしか見ていません。
一部の人にしか見られないページ下部のコンテンツを改善するよりも、ファーストビューを改善した方が全体に与える影響が大きいため、最も優先度を高めて見直す必要があります。
ファーストビューに入れる内容として、以下のようなものが挙げられます。
すぐに購入できるボタン: 購入したい来訪者を迷わせないために設置。スクロールしても常に表示されるボタンがなお良い
実績がわかるデータ: 累計販売数や顧客満足度などの数字を掲載する
特別オファー: 期間や数量を限定した特別なオファー内容を表示して緊急性を持たせる
商品の魅力: 簡潔に商品の魅力が伝わるコピーを記載する
ターゲットを想起させるもの: ターゲットが自分事化しやすい画像・コピーなどを使用する
ポイント③レスポンシブデザインに対応する
レスポンシブデザインとは、ウェブデザインの手法の一つで、パソコンやスマートフォンといったさまざまなデバイスに適した表示ができる技術です。
現在では多くのユーザーがスマートフォンやタブレットでウェブページを閲覧しているため、どんなデバイスでも快適にページを閲覧できることがコンバージョン率を高めるためには必要です。
ポイント④改善を続ける
効果的なLPを作成するには、A/Bテストと呼ばれる複数パターンのLPを作成してどちらがより多くのコンバージョンを生むかを比較することが有効です。たとえば、異なるキャッチコピーやデザイン、構成のページを作成して結果を比較します。
定期的なテストと改善を繰り返すことが、高い効果を上げるLPを維持するには必要です。
LPの効果がいまいち、改善ポイント4つ
もし以下の項目に当てはまる場合、効果を改善できる可能性が高いので、早めに修正することをおすすめします。
改善ポイント①コンバージョンへの誘導がわかりづらい
たとえば、購入させたいページなのに、購入ボタンを見つけることが難しければ、当然購入率は下がります。
コンバージョンボタンは常に固定表示させたり、複数箇所に設置するなどして、サイト訪問者がページのどこを読んでいても迷わずコンバージョンできるようにしておきましょう。
改善ポイント②コンバージョン先が曖昧、不要な遷移先が多くある
LPとは、特定の目的を達成するために作成されたページのはずですが、たくさんのリンク先が設定されていませんか?ページの目的を明確にし、コンバージョンさせやすいページかどうかを確認しましょう。
たとえば、商品購入が目的のページに、資料請求やメルマガ登録、SNSのフォローなど複数のリンク先が設置されている場合は、ページ来訪者を迷わせてしまい、購入率を下げる原因になっている可能性が高いです。
改善ポイント③文中のキーワードが統一されていない
文章内で使用するキーワードが統一されていないと、ページ来訪者を混乱させてしまい魅力が十分に伝わらない可能性があります。
たとえば、同じものを指しているにもかかわらず、「サンプル」「お試しセット」「トライアルキット」などの異なる表現を使用すると、情報がわかりづらくなります。
改善ポイント④フォームの入力内容が多い
せっかく資料請求したいと思ってくれたページ来訪者が、資料請求フォームの入力項目の多さに離脱してしまってはもったいないです。フォームの入力項目を最低限の内容にすることでコンバージョン率の改善が期待できます。
LPはコンバージョンに特化したページです。たくさんの情報を収集したくなる気持ちはわかりますが、最低限の項目にしましょう。
あなたのLPは大丈夫? LPチェックリスト
最後に、LPが効果が出やすいページかどうかを確認するためのチェックリストを用意しました。簡単にチェックできる内容なので、ぜひこのリストを活用してLPの見直しをしてみてください。
LPの目的を一言で言い表せられるか?(例:資料請求など)
目的となる行動を最もしてほしいターゲットは?(年齢・性別・悩みを明確にイメージできるか)
LPの目的とターゲットはファーストビューで表現されているか?
コンバージョンポイントまでに不要なリンクは存在していないか?
コンバージョンポイントはLPに2つ以上存在するか?
スマートフォンなどのモバイル端末で見づらい箇所はないか?
キーワードが統一されているか?
フォームの入力項目は多すぎないか?
継続的なA/Bテストを実施しているか?
まとめ:効果が出やすいLPを作るためには
効果の出やすいページ構成はある程度決まっています。筆者が所属しているペライチではLPのテンプレートを600以上あり、テンプレートに従うことで一定の品質のLPを手間なく作成できます。
またページ修正が自分たちで行えるサービスを利用することもページ改善には重要です。
王道の構成に従いながら、上記のポイントを抑えてページ内容の改善を続けることが効果の出やすいLPを作る近道です。
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オリジナル記事:クリック率を上げるLP(ランディングページ)の作り方 今日から使える実践チェックリスト
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