インテージは、「テレビCMへの投資」に関する調査結果を発表した。
- テレビCM投資の見直しが迫られているが、何を基準に判断すればよいか?
- テレビCM不要という極端な意見が出てきた。本当に売上効果がないのか?
- 過去踏襲ではなく、本当に必要なテレビCM投資量はどれくらいか?
といった「テレビCMの投資量と売上効果の関係における疑問」に対して、直近4年分における3300ブランド(約220カテゴリ)のテレビCMの売上を分析した。
(1)ブランドの売上規模が大きいほど、投資に対して得られる売上金額が大きい
それによると、まず「ブランドの売上規模が大きいほど、投資に対して得られる売上金額が大きい」ことが確認された。ランドの売上金額(横軸)と1GRP当たりの売上金額(縦軸)の関係性を示したプロットを見ると、ブランドの売上金額が大きいほど、1GRPで得られる売上金額も大きくなる傾向が見られた。なお「GRP(Gross Rating Point)」とは延べ視聴率のことで、視聴率1%の番組に、テレビCMを1本流した場合、1GRPと換算する。
(2)各ブランドの売上に占めるテレビCMの貢献割合は、投資量に応じて増加していく
次に「各ブランドの売上に占めるテレビCMの貢献割合は、投資量に応じて増加していく」ことも判明した。投資量(横軸)と各ブランドの売上に占めるテレビCM貢献金額割合(縦軸)を見ると、投資量の増加にともない売上貢献割合が高まる傾向が見られた。
この2つの結果を改めてプロットし4象限を見ると、以下の傾向が見られた。
- 第1象限:売上/成長の両面で有効
テレビCMが重要な役割を占める。 - 第2象限:成長に有効
テレビCMが成長の原動力に。 - 第3象限:売上/成長の両面で課題
テレビCMの重要性が低く、売上リターンも小さい。 - 第4象限:売上リターンが大きい
ブランド規模が大きくテレビCMの貢献が低め。ロングセラー商品。
こうした分析から、テレビCMは有力なメディアだが、自社全体の売上や商品寿命、自社のカテゴリといった要素を加味して活用するのが重要と考えられる。
調査概要
- 【調査対象】テレビCMの売上
- 【調査方法】市場推移を把握できるSRI+(小売店パネルデータ)とテレビCM接触量がわかるi-SSP(インテージシングルソースパネル)データを活用
- 【調査時期】直近4年分
- 【有効回答数】約220カテゴリ・3300ブランド
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オリジナル記事:テレビCMへの「投資量と売上効果」、直近4年分の3300ブランドの分析結果とは?【インテージ調べ】
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