NTTデータ経営研究所は、「バーチャルショップに関する意識調査」を実施した。メタバースなどのWeb3を活用した新たな購買体験に注目が集まる中、20~40代の国内の生活者を対象に、バーチャルショップの認知度や利用意向を聞いている。
バーチャルショップの認知度は約3割。情報感度が高いユーザー中心
まず、バーチャルショップの認知度について聞くと、「知っている」と回答した人は27.4%だった。
また、SNSやメディアにおける情報収集・情報発信の頻度別にバーチャルショップの認知度を比較すると、「どちらも1日1回以上行っている」層では6割以上が「知っている」という結果となった。一方で、「情報収集・発信のどちらかが1日1回未満」の層では約3割、「どちらも1日1回未満」の層では1割以下に留まった。
バーチャルショップの利用状況を聞くと、バーチャルショップを認知している人のうち44.2%が「利用経験がある」と回答した。
性別・年代別に見ると、男性はいずれの年代も3~4割が認知しているのに対し、女性は30~40代が約2割、20代が2割以下となった。
認知層の利用状況を性年代別に見ると、20代女性は「サービスの利用から購入」まで至る割合が約半数と最も高かった。また男性では、どの世代も約半数が「利用」まで至っており、高い関心を持っていることが明らかになった。
購入を検討したのは「食品・飲料・生活用品」「衣類・ファッション」
続いて、バーチャルショップの利用頻度をサービス分類別で見ると、モール型、他メタバースサービス出店型ともに約7割のユーザーが月に1回以上利用していることがわかった。
バーチャルショップで購入・購入を検討した商品について聞くと、全体では「食品・飲料・生活用品」「衣類・ファッション・装飾品」が多い傾向となった。サービス分類別で見ると、イベント型バーチャルショップでは「家具・インテリア・家電」が約3割と高かった。
利用経験者は9割以上が「今後も継続意向あり」
バーチャルショップの利用未経験者に対し今後の利用意向を聞いたところ、どのサービスにおいても7割以上が「利用してみたいとは思わない」と回答した。
その理由としては、「通常のECサービスで十分」「サービスの使い方や利用しているイメージが沸かない」といった声が多く寄せられた。
一方で、バーチャルショップの利用経験者に対し今後の利用意向を聞くと、9割以上が「引き続きサービスを利用したい」と回答した。
理由としては、「VR、ARなどによって商品のイメージが沸きやすい」「多数の商品が陳列されており、ショールーミングを楽しむことができる」といった意見が多かった。他メタバースサービス出店型では、「商品・サービスの利用で他のプレイヤーと自分を差別化できたと感じた」との回答も見られた。
バーチャルショップの改善点としては、「オンライン接客品質の改善」を挙げる声が最も多かった。バーチャルショップの分類別で見ると、イベント型では「イベントの改善」、他メタバースサービス出店型では「メタバース空間内における商品の取り扱い」といった回答も目立った。
- バーチャルショップ:3Dスキャン・モデリングやVR・ARなどを活用したWeb上の仮想店舗で、アバターを用い店舗回遊や商品購入をするサービスの総称
- モール型バーチャルショップ:仮想空間内に出店された複数の店舗をアバターとして回遊しつつ、スタッフや他のユーザーとのコミュニケーションや商品・サービスをVR・ARなどで確認、購入することが可能なバーチャルショップサービス(例:メタパ)
- イベント型バーチャルショップ:仮想空間内で開催されているバーチャルイベントをアバターとして回遊しつつ、会場内の3Dモデルや現実世界の商品を試着、鑑賞、購入することが可能なバーチャルショップサービス(例:バーチャルマーケット、Vket)
- 他メタバースサービス出店型バーチャルショップ:メタバースサービス(Roblox、cluster、XR CLOUDなど)に出店された店舗にて、メタバースサービス上のユーザーとしてショッピングが可能なバーチャルショップサービス(例:そらのうえショッピングモール)
調査概要
- 【調査対象】20~40代男女/国内の生活者/「NTTコム リサーチ」登録モニター
- 【調査方法】非公開型インターネットアンケート
- 【調査期間】2022年12月9日~2022年12月14日
- 【有効回答数】1,065 人
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オリジナル記事:バーチャルショップ、利用経験者の9割以上が「今後も利用したい」。VRでの新たな購買体験に注目【NTTデータ経研調べ】
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