全研本社は、「オウンドメディア」に関する調査結果を発表した。各企業のオウンドメディア運用担当者300人が回答している。
意外と多かった“休眠オウンドメディア”。商品・サービスがアピールできなかった?
まず「オウンドメディアの運営状況」を聞くと、73.0%が通常運用している一方で、「過去に運営していたことがあるが、現在は運営していない」7.7%、「持っているが、運営(更新)されていない」19.3%など、休眠メディアが3割近く存在することが判明した。
運営(更新)されていないとした人に「どのくらいの期間が過ぎたころに更新しなくなったか」を聞くと、「半年以内」29.3%、「3か月以内」31.0%、「1か月以内」5.2%と、開始から半年以内で65.5%が更新停止していた。
また「オウンドメディアの運営期間」を聞くと、「2年以内」28.0%が最多。「1年以内」23.0%、「3年以内」22.3%がそれに続き、全体の8割以上がここ3年以内でオウンドメディア運営を開始していた。コロナ禍などによるデジタル強化が背景にあると考えられる。
「運営停止の理由」では、「自社の運営担当者がいなくなったから(運用するリソースがなくなったから)」54.3%が特に多く、「SEO対策がうまくいかなかったから」35.8%、「リード(問い合わせ)獲得数が少なかったから」33.3%がそれに続いた。
あらためて「オウンドメディアを運営している(していた)目的」を全体に聞くと、「商品・サービス理解の促進」56.0%、「商品・サービスの認知向上」55.7%、「リード(問い合わせ)の獲得」45.3%が上位だった。「自社の認知向上」43.7%、「商品・サービスのブランディング」42.7%も多く、プレゼンスを高めるため複合的な戦略で運営されていることがわかる。
オウンドメディア成功の鍵は、「明確なKPI」と「それに合わせたキーワード戦略」
「自社のオウンドメディアへの満足度」を全体に聞くと、「満足している」24.3%、「やや満足している」38.3%で計6割以上が満足しているが、「どちらともいえない」28.7%も多い。自由意見では「確実な効果が実感できている」「リードを獲得できている」といったポジティブな意見と「人に興味を持ってもらえるような記事はまだまだ」「費用対効果がない」「閲覧数が少ない」といったネガティブな意見がともに存在した。
最後に「オウンドメディア運営の課題」を聞くと、「リード(問い合わせ)があっても成約につながりづらい」44.3%が特に多く、「リード(問い合わせ)数が少ない」37.3%、「リード(問い合わせ)に対応する営業の稼働コストがかかる」34.0%がそれに続き、「リード(問い合わせ)」関連の課題が上位を独占した。
こうした結果を受け全研本社は、「オウンドメディアの目的にあわせたKPI(評価指標)を設定できていない」「KPIとターゲットに対するキーワード戦略になっていない」「継続的に運用できる体制がない」といった問題点を指摘している。
調査概要
- 【調査対象】オウンドメディアを運用している・したことがある全国の会社員
- 【調査方法】インターネット調査
- 【調査時期】2022年12月6日~7日
- 【有効回答数】300人
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オリジナル記事:実は“若いオウンドメディア”が圧倒的多数! ここ3年以内に生まれたメディアが8割以上【全研本社調べ】
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