メルコホールディングスグループのバッファローは、「中小企業のWi-Fi環境」に関する調査結果を発表した。自社にWi-Fi(無線LAN)を導入している、従業員数50人未満の企業の経営者・役員106人が回答している。
家庭向けLAN/Wi-Fiを巡っては、2023年に入ってから家庭向け製品を標的としたサイバー攻撃が多発しており、3月末にも警視庁があらためて注意を呼びかけている。
「会社のWi-Fiの通信速度が遅いと、生産性の低下につながる」と7割の企業が思っている
まず「あなたの会社では、どのようなタイプのWi-Fi機器を使用していますか」と聞くと、「家庭用Wi-Fiルーター」68.9%が圧倒的に多く、「業務用Wi-Fiルーターまたは業務用Wi-Fiアクセスポイント」24.5%、「家庭用、業務用の両方」3.8%と業務用を使っている会社は少ない。
また家庭用機器を使用している77人に「会社で家庭用Wi-Fiルーターを使用している理由」を聞くと、「オフィスが広くないから」48.1%、「家庭用/業務用の違いがわからなかったから」37.7%、「従業員数が少ないから」35.1%が上位。以降も「業務用は費用が高いから」「自宅で使用しており使い慣れているから」などが続き、セキュリティ面は考慮されていない様子がうかがえる。ただし「設定すればセキュリティ強度を上げられるから」と回答した企業もあった。
一方で家庭用Wi-Fiルーターを使用している企業の73人に、「会社のWi-Fiの通信速度が遅いと感じたことがありますか」と聞くと、「何度もある」13.7%、「数回程度ある」32.9%と、不満がある人/ない人はほぼ半々でわかれた。
実際にはWi-Fiの通信速度が遅い場合、「資料のダウンロードや送信に時間がかかる」「データの更新、保存がスムーズにできない」といった潜在的な不満が残る。「クラウドソフトが動かない」「会議自体の雰囲気が悪くなる」といった意見もあるという。
実際「会社のWi-Fiの通信速度が遅いことは、生産性の低下につながると思いますか」と全体に聞くと、「非常にそう思う」37.7%、「ややそう思う」32.1%が多く、通信速度は速いに越したことはないと思われる。しかし「業務用のWi-Fi機器への変更が、通信速度改善に有効な手段の1つであることを知っていますか」という質問には64.4%が「知らなかった」と回答している。
なお「業務用のWi-Fi機器の買い替えを検討する際に、実施の障害となりそうな点を教えてください」という質問には、「費用が高い」46.6%、「使用する人数が少ない」28.8%、「まだ故障していない」27.4%となり、家庭用機器を使うことでコスト面を抑えたいという意図があるようだ。
家庭用機器がオーバースぺックだという指摘もあるが、企業向け製品は速度・接続台数・セキュリティ管理機能で勝っており、小規模な職場でも積極的に企業は導入することが望まれる。
調査概要
- 【調査対象】自社にWi-Fi(無線LAN)を導入している、従業員数50人未満の企業の経営者・役員
- 【調査方法】IDEATECHが提供するリサーチPR「リサピー」によるインターネット調査
- 【調査時期】2023年3月3日
- 【有効回答数】106人
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オリジナル記事:家庭向けLAN/Wi-Fi製品を狙った攻撃が多発! なのに流用している中小企業が7割近く【バッファロー調べ】
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