昨年9月のGoogleヘルプフルコンテンツアップデートで沈んだサイト、まだ厳しい状況が続く模様【後編】 | Moz – SEOとインバウンドマーケティングの実践情報

Moz - SEOとインバウンドマーケティングの実践情報
自己紹介
yu-ta(ゆーた)26歳、会社員 PC.スマホ周辺機器やスマート家電など ガジェットを使って スマートな生活を送っています。 このサイトでは管理人おすすめの 最新の便利ガジェット情報や お得に買えるセール情報を中心に 発信しております。
自己紹介
yu-ta(ゆーた)26歳、会社員 PC.スマホ周辺機器やスマート家電など ガジェットを使って スマートな生活を送っています。 このサイトでは管理人おすすめの 最新の便利ガジェット情報や お得に買えるセール情報を中心に 発信しております。
この記事の内容はすべて筆者自身の見解であり(ありそうもないことだが、筆者が催眠状態にある場合を除く)、Mozの見解を反映しているとは限らない。

グーグル史上最も重要なアップデートの1つだった2024年3月のコアアップデートについて解説するこの記事は、前後編の2回に分けてお届けしている。

後編となる今回は、筆者が挙げている4つの傾向のうち前編で説明できなかった残りの2つを紹介する。 →まず前編を読んでおく

アップデートの結果③グーグルによると、有用でないコンテンツは45%減少

3月のコアアップデートとスパムアップデートの開始時、グーグルは検索に有用でないコンテンツを40%削減する狙いがあると述べていた。3月のコアアップデートが4月19日に完了したとき(グーグルが完了を発表したのはその7日後)、グーグルは有用でないコンテンツを45%削減したことを明らかにした。

この有用でないコンテンツの減少を牽引した原動力の1つが、「悪質なスパム」(英語名「Pure Spam」)に対する手作業での対策だろう。この対策は、3月5日に導入が開始されて3月20日に完了した3月のスパムアップデートで、数千件のサイトに対して行われた。

3月のスパムアップデートが完了した直後から、SEO業界では影響を受けたサイトのリストや分析が出てくるようになった。影響を受けたウェブサイトにおけるAIコンテンツの役割を詳細に掘り下げたOriginality.aiの調査によると、影響を受けたウェブサイトの多くは、生成AIを利用して大量のコンテンツを自動生成していたという。グーグルが「大量生成されたコンテンツの不正使用」に関する新たなポリシーで取り締まろうとしたのは、まさにこうしたコンテンツだ。

これまでは、こうしたサイトがAIで生成したコンテンツを公開した後、1年以上も編集や管理をほぼ行わずにSEOで大きな成果を収めることも多かった。しかし、3月のスパムアップデートでは、この種のコンテンツや、AIを乱用して低品質なコンテンツを大量に生成しているウェブサイトをグーグルがどう扱う方針なのかについて、明確なシグナルが示された。

ペナルティを受けたサイトの多くは、

  • 人気セレブの資産
  • 人気のヘアスタイル
  • ファッションのトレンド
  • 人気のゲームに関するうわさやニュース

など、よくある質問や検索回数の多いクエリに答えるコンテンツを作成するために、生成AIを使っていた。本物の人間が書いたり関与したりした形跡はなかったが、広告はほとんどが押しの強いものだった。

また、多くのサイトは、毎日数十本から数百本の新着記事を公開するなど、本物の人間のライターを使っているほとんどの小規模なブログには難しいペースでコンテンツを公開していた。

この公開頻度という要素は、グーグルが大量生成されたコンテンツの不正使用を特定するために使用した多くのフラグの1つだった可能性がある。

アップデートの結果④ヘルプフルコンテンツアップデートで悪影響を受けたサイトに対する救済は(まだ)ない

グーグル検索で有用でないコンテンツが45%減少したもう1つの要因は、2023年9月のヘルプフルコンテンツアップデートにある可能性が高い。9月のアップデートで影響を受けたウェブサイトでは、トラフィックとビジビリティが大幅に低下していた。

2024年3月のコアアップデートの結果として特に驚くのは、2023年9月のヘルプフルコンテンツアップデートの影響を受けたサイトで、トラフィックの回復がみられなかったことだ。それどころか、9月に影響を受けたサイトのほとんどは、トラフィックとビジビリティがさらに低下しただけだった。

グーグルは、3月のコアアップデートでヘルプフルコンテンツアップデートにいくつかの変更を加えており、これらの変更についてよくある質問に答える新しいFAQページを作成した

「有用なコンテンツ」の判断も、次のように変わったという:

  • これまでは、専用のランキングシステムで「有用なコンテンツ」を判断し、「有用でないコンテンツ」が多すぎるドメイン名にマイナスの評価を適用していた。

  • 3月のコアアップデートで、このシステムをグーグルのコアランキングシステムに統合した。現在は、「さまざまなシグナルとシステムを使用」してウェブサイトの有用性を判断しているという。

9月のヘルプフルコンテンツアップデートの開始以降、ウェブサイトのトラフィックを大幅に(多くは80%以上)失ったウェブサイトも、このグーグルのランキングシステム変更によって多少はトラフィックを回復できると思い、またそう期待していたサイトオーナーは多かった。しかし、これらのサイトにとって残念なことに、3月のコアアップデートでは9月のアップデートの影響がさらに悪化する場合が多かった。

以下のグラフは、ヘルプフルコンテンツアップデートの影響を受けた6つのウェブサイトを示している。2023年9月17日頃から激減しており(グラフではアルファベットのBで表示)、3月のコアアップデート(アルファベットのE)でさらに減少した。

ヘルプフルコンテンツアップデートの影響を受けた6つのウェブサイト

グーグルは、これらのサイトが何らかのトラフィック回復を期待できる具体的な時期を提示していないが、それなりの手間と時間をかければ回復は可能だと先ごろ示唆した。グーグルのジョン・ミューラー氏は次のように述べている:

変更には長い時間がかかるものもあるが、これはグーグルや他の大規模なコンピュータシステムのあらゆる種類のシステムやアップデートに当てはまる。これがヘルプフルコンテンツシステムやコアアップデートに特有のものだと言うのは間違っており、誤解を招くだろう。

ただし、「コアアップデート」には、われわれのシステムがコンテンツ全体をどのように評価するか、ユーザーのクエリにとってどのように役立ち・信頼でき・有効だと判断するかという側面もある。これは、ウェブサイト上で実施できる1回の変更で済むものではなく、私の経験では、ウェブサイトに一晩で終わる微調整を施すだけで完結するようなものでもない。

現代社会に適したウェブサイトにするにはどうすればいいかを理解するための深い分析と、そうした変更を実施するための相当の取り組みが必要になることもある。ただし、それがウェブサイトの目的に沿っていることが前提だ

ここ数か月の間にSEOでトラフィックの大半を失ってしまった後でわずかな希望を抱いていた多くのサイトオーナーにとって、この助言はいくらか期待が持てるものだ。しかし、多くのサイトにとって、ここ8か月でのトラフィック減少による売上高の損失は事業の継続に支障をきたしており、多くのサイトオーナーはXやLinkedIn、グーグルのフォーラム、SEO関連サイトのコメント欄で不満を訴えている。

コアアップデートの正式な完了後も変化は継続

アップデートが正式に完了してから数週間が経っているが、アルゴリズムによる変動は続いている。

アルゴリズムアップデートの最後の部分である「サイトの評判の不正使用」コンポーネントは5月5日に開始され、この記事執筆時点もアルゴリズムの導入は続いている。このコンポーネントでは、SEO目的で寄生サイトに場所を提供していたとみられる主要なサイトに対して、手作業による重要な対策が行われている。

ただし、こうした手作業による対策以外にも、グーグルのアルゴリズムは最近、異常な変動を示し続けており、5月11日にはMozCastの気象情報が108度に達した。

※Web担編注 MozCastは、検索順位の変動を「天気」という形で表すツール。検索順位の変動が大きかったタイミングを「気温が高い」というように表現している。気温は摂氏(℃)ではなく華氏(℉)表記で、標準を華氏70度(摂氏約21.1度)としている。華氏108度は約42.2℃に相当する、かなり大きな変動だといえる。

MozCastの気象情報

おそらくグーグルは、これらのアップデートの結果を微調整して改良を続けることで、同社の目指す質の高い検索結果を実現しようとしているのだろう。しかし、数か月にわたるこうした大きな変動の影響を受けたサイトオーナーの多くは、どうにか変動が落ち着くことを期待している。

タイトルとURLをコピーしました