海外SEOをビジネスKPIにつなげるテクニカルSEOとレポーティングのテクニック | Moz – SEOとインバウンドマーケティングの実践情報

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yu-ta(ゆーた)26歳、会社員 PC.スマホ周辺機器やスマート家電など ガジェットを使って スマートな生活を送っています。 このサイトでは管理人おすすめの 最新の便利ガジェット情報や お得に買えるセール情報を中心に 発信しております。
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この記事の内容はすべて筆者自身の見解であり(ありそうもないことだが、筆者が催眠状態にある場合を除く)、Mozの見解を反映しているとは限らない。

こんにちは、電通(英国)でテクニカルSEO兼レポーティングリードを務めているタンビールだ。

今回は、海外SEOの特に国別ターゲティングについて、次の視点から考えてみる:

  • テクニカルSEO(戦略)
  • データ(レポーティング)

海外SEOにおいて、国別ターゲティングは、なぜ重要なのだろうか? それは、デジタルマーケティングのKPI(重要業績評価指標)にとって重要というだけでなく、ビジネスのKPIにも影響を与える可能性があるからだ。

SEOの観点からは、もちろん、ユーザーに正しいページにアクセスしてもらい、クリック数、インプレッション数、CTR(クリック率)などの指標で良い結果を得たい。

しかし、グローバルサイトを展開している場合は、ユーザーを正しい目的地に導くことも、リードやコンバージョンといったコアビジネスのKPIにとって非常に重要だ。たとえばスペインのユーザーがフランス語のサイトにアクセスしても、コンバージョンに至る可能性は極めて低い。

つまり海外SEOは、SEOと一般的なビジネスの両方のKPIにより強く関係するいうことだ。

海外SEO  戦略  メタデータ ブランド|UK  IPアドレスの割り当て先国 10.10.10.10  hreflang <link rel="alternate" hreflang="en-gb" href="https://~"  レポーティング  Google Search Console BigQuery Looker Studio  CASE WHEN URL LIKE "en-gb" THEN "UK"  URL:/en-gb → 対象国:英国 URL:/en-co → 対象国:コロンビア URL:/en-be → 対象国:ベルギー

テクニカルSEO(戦略)

海外SEOについて言えば、さまざまな戦略を利用できる。今回はそのうちのいくつかを紹介しよう。

メタデータ

最初に使える戦略の1つはメタデータだ。海外SEOの観点から、ブランド名に続けて国や地域を表す文字列を追加することを推奨する。

具体的には、title要素などには必ずブランド名(サービス名や企業名)を記載していると思うが、そのブランド名のあとに、パイプ記号(「|」)で続けて国や地域を表すコードを記載する。

たとえば、英国向けページでは、title要素に「 | UK」と付ける(国別コードはISO 3166-1のalpha-2標準のものを使うのがいいだろう)。

そうすることで、ユーザーとグーグルの双方に「見て、私たちがこのURLでターゲットにしているのはこの国なんだ」というシグナルを送れるし、SERP上で確認してもらえる。

ほとんどのSEO担当者はこれを変更する権限を持っているので、海外SEOで比較的利用しやすい戦略の1つと言っていいだろう。

ただしこの手法は、すべてのウェブサイトで有効に使えるわけではない。ウェブサイトのターゲットになり得る国の国別コードをすべてtitle要素に追加しようとすると、かなり厄介なことになる場合もあるからだ。たとえば、「/en」など、単に言語別サブフォルダに基づいてコンテンツを分けている場合は、英語を使う国は米国・英国だけでなく多数あるため大変なことになる。

IPアドレスによる国の判断

そこで、もっとテクニカルな別の方法として、IPアドレスによる国の判断を使えるかもしれない。これが何をするものかと言えば、君のウェブサイトにアクセスしたユーザーのIPアドレスをもとに、そのユーザーがどの国にいるかを判断するというものだ。

君がターゲットにしている国とユーザーがアクセスしている国に応じて、ユーザーが正しいページにアクセスしていない場合は、「ご覧のページは正しいページではない可能性があります。お客様に最適と思われるページにリダイレクトしてよろしいですか?」と書かれた小さなポップアップを表示して、そのユーザーが正しいページに行くのを助けるのだ。

※Web担編注 日本国内では、どこどこJPなどがこうしたサービスを提供している。

しかし、これにも複雑な問題がある。GDPR(EU一般データ保護規則)の下でIPアドレスはPII(個人を特定できる情報)と見なされ、より広範なデータやセキュリティの問題が関わってくるため、ビジネスの他の部門とも話し合う必要があるからだ。ほとんどのデータチームやセキュリティチームは、PIIに関わるというだけで、すぐに「ノー」と言うだろう。開発者も新たなサービスを管理することになるし、そもそも位置情報は常に正確とは限らないため開発者にとっても複雑さが増す。B2Bのウェブサイトなら、多くのユーザーは会社のVPNを使っている可能性があるため、いずれにせよ位置情報は正確ではないだろう。

したがって、必ずしも使いやすい方法とは言えない。

hreflang

そして最後に、hreflangだ。おそらく僕たちの誰もがよく知っていて、耳にするだけで尻込みしてしまう方法だろう。SEOの観点からは、見ての通り、とても単純だ。ただのHTMLタグにすぎない。グーグルに対し、次のことを伝えるものだ:

このページと同じ内容を、この国や言語に向けて作ったページが、このURLにあるよ。

しかし、開発の観点から見ると、ウェブサイトの複雑さによっては、かなり大変なことになる。

多くの場合、hreflangの実装は検証するのが非常に難しい。しかし、開発者にとっては実装するのも非常に難しい。なぜなら、たとえば5カ国をターゲットにしたウェブサイトを運用していて、国ごとに100ページあるとしよう。開発者は、それぞれのURLでhreflangを実装して検証していく必要がある。その場合、少なくとも100×5×6で3000の組み合わせをテストしなければいけない(6は5か国に「リストにない国や言語」を含めた数)

検証するには、クロールを実行することになる。大規模なサイトを徹底的にクロールするとなれば、どれほどの時間がかかるかは誰もが知っている。何時間もかかる可能性があるし、検証用に使っているノートPCに大きな負荷がかる場合もある。

ここで、サイトで各国向けコンテンツを管理している担当者がウェブページを更新するとどうなるか想像してみてほしい。hreflangの実装方法によっては、開発者がタグを調整する必要がある。そのため、場合によっては記載ミスが発生して、hreflangマッピングにステータスコード200以外のURLやインデックス化できないURLが入ってしまい、実質的に無効になってしまうのだ。

※Web担編注 前述のような問題が有り得るため、hreflangは原則としてCMSで管理するべきものだろう。各国語版コンテンツにはマスターのコンテンツがあるはずなので、各国語版コンテンツがそれぞれ「このコンテンツのマスターコンテンツID」と「このコンテンツの対象言語・地域コード」の情報をもっていれば、hreflangの出力は自動化できる。

データ(レポーティング)

ここまで、海外SEO戦略を実施する方法について見てきた。しかし、これらの戦略の効果を測定することも重要だ。では、SEOの実装とビジネスへの提言の価値を示すには、どうすればいいだろうか?

効果の測定

ここでデータが使える。そして幸いにも、このデータをグーグルはSearch Console内で無料で提供している。

このレポートでは、Search Consoleのデータを取得して、BigQueryに取り込むのが楽なのだが、うれしいことにグーグルはネイティブコネクタを実装してくれた。そのため、Google Search ConsoleのデータをBigQueryに取り込むのがずっと簡単になった。

データをBigQueryに取り込んだら、SQLのCASE文を使用していくつかの複雑な結合を行い、Looker Studioで可視化できるため、海外戦略の効果を確認できる。

ダッシュボードの構築

では、BigQueryでこのダッシュボードを構築するには、どうすればいいだろうか。BigQueryではSQLを使う。SQLを知らない人も多いと思うが、要は大量のデータから希望のデータを抽出するプログラミング言語だ。極論を言うと、Excelの数式と似たようなものだ。

たとえば、サイト内でディレクトリを言語と地域のコードで分けている場合、BigQueryでSearch Consoleのデータから国を判断して出力する場合、次のようなSQLを使うことになる:

このステートメントがどう機能するかというと、次のような意味だ:

BigQuery内にあるURL列の値に"en-gb"が含まれる(LIKE)場合は(WHEN)、そのURLを"UK"対象のデータとして分類する。

あとは、ターゲットとするURLや国の言語ごとに、これを何度か繰り返すだけだ(この「LIKE」というのは、Excelやフィルタリングで言う「含む」のことだ)。

これを見て、どこかで見たことがあると思う人がいるかもしれない。Looker Studioのレポーティングで、ブランドクエリと一般的なクエリを分類したことがあるなら、同様の処理を使ったことがあるだろう。そうであれば、このダッシュボードを構築するのに必要なスキルの多くをすでに持っているはずだ。

この処理をどう分析に使うのか、もう少し詳しく知っておこう。

  • BigQueryにあるURLのデータは、Google Search Consoleから直接取得したものだ(無料ですぐ使える)。

  • URLのデータに「/en-gb」という文字列があれば、英国をターゲットとしたベージのデータだとわかる。

  • BigQueryは出力のなかに、URLとは別に列を作って「英国」と出力する。

ここで示した例で、サブフォルダを「言語-国」形式にしている。しかし、「国」別サブフォルダだけを使っている場合でも、SQLで同様に簡単に処理できる。「言語」別サブフォルダの場合でも、たとえば「enは英国と米国をターゲットにしている」のように処理すればいい。

この「ターゲット国」列と、別途Search Consoleが出力する「country」(検索したユーザーがどの国にいたか)列のデータを、またCASE文を使って比較する(ただしcountryのデータはISO-3166-1のalpha-3形式の国別コードなので、ルックアップテーブルを使うなどしてうまく処理する必要がある)。

  • UK(英国)向けURLにアクセスしているユーザーのほとんどが英国からアクセスしたユーザーならば、ターゲティングは機能している。

  • UK向けページにアクセスしているユーザーのなかに、フランスからアクセスしているユーザーが数多くいるのならば、国別ターゲティング施策のどこかでうまくいっていない部分があるはずだ。

こうしたデータをLooker Studioで可視化することで、トラフィックのターゲティング効果が最も低い国の例を把握できる。その情報は、コンテンツ戦略を推進するのに役立つだけでなく、海外SEO戦略の効果を測定するのにも役立つ。君がすでにこれらの戦略を実施しているか、それともこれから実施しようと考えているのかは関係ない。

海外ターゲティング戦略に着手したばかりの人であれば、このダッシュボードは何も実施していない現状のベンチマークにするのに役立つ。そうすれば、ビジネス各社をまわってSEOへの投資を呼びかける際、その投資がどれほど効果的か、なぜそれほど重要なのかを、データを使って示せる。

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