Duolingoは、「世代別のビジネス用語の使用に関する実態調査」の結果を発表した。LinkedInと共同で調査したもので、米国、英国、オーストラリア、インド、コロンビア、ブラジル、ベトナム、日本の18~76歳社会人8,227人が回答している(各国最低1,000人の参加)。
ビジネス用語で混乱するのは世界共通?
それによると、「同僚がビジネス用語(専門用語:Jargon)を多用している」と感じている人は国別で大きな差があり、もっとも多いのはインドの78%、少ないのはオーストラリアの38%。全世界平均は58%だった。日本は8か国中7番目の40%にとどまる。
なお日本の場合、36%が「自分がビジネス用語を使っていることは分かっているが、使わないように意識している」、19%が「職場でビジネス用語に慣れすぎていて、自分がビジネス用語を使っていることにほとんど気付いていない」と回答している。
ビジネス用語が多すぎると、コミュニケーションが複雑になりミスや時間の浪費に繋がる。全世界平均だと「月に数回以上、ビジネス用語の誤解によって時間を浪費している」と考える人は57%と半数を超え、「週に数回」でも32%に達する。
日本に限定すると、「職場のビジネス用語の意味を知らなかったために、仕事で誤解やミスをしたことがある」とした人は22.9%(全世界平均40%)。「ビジネス用語の使用は混乱を招く」26%だった。
もっとも親しみのあるビジネス用語、日本1位は「エビデンス」
「もっとも混乱するビジネス用語」「もっとも親しみのあるビジネス用語」について具体的なフレーズを聞くと、いずれの国でも英語の専門用語が上位。これについてDuolingoは「ビジネスのグローバル化」と「若い世代の社会人が、英語の専門用語をその国の言語に直接翻訳せずに職場に持ち込んでいること」を理由にあげている。
具体的に混乱するビジネス用語としては、「Boiling the ocean(実現不可能なこと)」「Blue Sky Thinking(非現実的な発想、空論)」などの言い回しがあがった。日本では、「バジェット(予算)」「ASAP(なるべく早く)」「アジェンダ(予定表)」「アサイン(割り当て)」「リスケ(日程の組み直し)」が上位だった。なお「もっとも親しみのあるビジネス用語」日本1位は「エビデンス(根拠、裏付け)」だった。いずれの国でも、混乱する用語とよく使う用語は共通することが多く、実は紙一重のようだ。
さらに日本の社会人に対し、「あいみつ、1丁目1番地、音頭をとる、鉛筆なめなめ、がっちゃんこ、ガラガラポン、全員野球、ツーカー、ロハ、よしなに」といった、いわゆるオジサン世代が使う「おじさんビジネス用語・おっさんビジネス用語」について質問。「どのビジネス用語の意味も分からない」人が17.6%いると判明した。
意味がわかる用語でも「音頭をとる」51.90%はほぼ半数で、Z世代だと27.20%しか意味を知らなかった。全体2位の「ツーカー」43.71%は、Z世代だと13.20%にしか通じない。全体3位の「あいみつ」38.12%は、Z世代最下位の10.80%だった。
調査概要
- 【調査対象国】米国、英国、オーストラリア、インド、コロンビア、ブラジル、ベトナム、日本
- 【調査対象】18~76歳の社会人。Z世代:1997年~2012年生まれ、ミレニアル世代:1981年~1996年生まれ、X世代:1965年~1980年生まれ、ベビーブーマー(1946年~1964年生まれ)
- 【調査方法】CensusWide調査
- 【調査時期】2023年5月
- 【有効回答数】8,227人(各国最低1,000人の参加)
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オリジナル記事:“逆Z世代”おじさんの使うビジネス用語「ツーカー」「あいみつ」「ロハ」とか知ってる?【Duolingo調べ】
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