4月1日に改正法施行! Webアクセシビリティ改善を進めるには、どうすればいいですか? 植木真さんに聞いてきた | Webのコト、教えてホシイの!

UX/CX/ユーザビリティ
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yu-ta(ゆーた)26歳、会社員 PC.スマホ周辺機器やスマート家電など ガジェットを使って スマートな生活を送っています。 このサイトでは管理人おすすめの 最新の便利ガジェット情報や お得に買えるセール情報を中心に 発信しております。
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内藤「あれ星井さんのサイトデザイン変えました?」 ↑Web担内藤さん 星井「2024年4月1日から民間企業でも「Webアクセシビリティが義務化」ってDMが来たんでWebアクセシビリティに対応したんです」 ↑このマンガを描いている星井 内藤「アクセシビリティは義務化じゃないですよ」 星井「え」 四谷「まぁ対応するのは良いことですから」 ↑Web担編集長・四谷さん 星井「いやいやいや業者に義務って言われて対応したんですよ じゃあ義務化って何?」 四谷「よくわかりません」 星井「大丈夫っすか?」 四谷「それでは今回は障害者差別解消法の改正についてインフォアクシアの植木真さんに話を聞きに行きましょう!」
インフォアクシア植木真さん 植木「どうもご無沙汰しています」 星井「以前の回で「Webアクセシビリティ向上にいらない三種の神器」について教えていただきありがとうございました」 星井「植木さん…僕、Webサイトのアクセシビリティが義務化と聞いて対応しちゃいました…」 植木「素晴らしい! グッジョブです!」 星井「けどWebアクセシビリティは義務じゃないって」 植木「泣かなくても…」 星井「だって!だって!だって!」 四谷「星井さんうるさいっ」

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Webアクセシビリティ対策って、何からやればいいんですか?/Webアクセシビリティのコンサルタントの植木真さんに聞いてきた

障害者のための最適化と思われがちなWebアクセシビリティ対策は、何から始めればいいのか?基準はあるのか?について聞いてきた。
星井博文2018/4/20 7:0080221559
内藤「まず2024年4月1日から民間企業でも「Webアクセシビリティ確保が義務化」とまことしやかに言われていますが本当ですか?」 植木「答えは…ちょっと違います 義務化されるのは合理的配慮の提供です アクセシビリティ確保自体が義務化されるわけではありません」 合理的配慮の提供 星井「合理的配慮の提供って何ですか?」 植木「障害当事者から配慮を求められた場合 過重な負担じゃない限り要望に応える義務を負うということですね!」 星井「要望に応える義務って…? もう少しわかりやすく教えてもらえますか…」
植木「例えば障害当事者から このような配慮を求められたら 出来る限り対応しなければなりません」  窓口やカウンターで筆談してほしい(聴覚障害) 資料をデジタルデータで提供してほしい(視覚障害) 高い所に陳列された商品を取ってほしい(車椅子ユーザー) 介助者を同行・同席させてほしい  星井「どれももっともな要望ですね」 四谷「しかし実際対応してくれないことも多いんですよ」 植木「その通り日本は遅れています 2014年日本は「障害者の権利に関する条約」を批准しましたが条約批准に際して国内法を整備しなければならなかった そこで「障害者差別解消法」という法律が2016年から施行され今回の改正で合理的配慮が事業者にも法的義務になります」
植木「Webアクセシビリティの改善も合理的配慮の一つにはなります」 星井「なるほど」 内藤「実際にWebサイトに対して要望って上がってくるものなんですか? 植木「2016年の施行後に要望が増えたという印象はないですね」 内藤「要望がないなら改善しないですよね」 星井「みんな満足しているならいいんじゃないですか?」 植木「実はそうじゃないんです」 内藤「え?」 植木「障害当事者の皆さんへのあるアンケートでは次のような声が上がってきました」  声を上げることに躊躇する 障害者差別解消法の存在を知らない どこに言えばいいのか分からない 言っても無駄だから諦めている
内藤「なるほど声を上げやすい仕組みが伴わないから要望が来ないんですね」 植木「Webサイトに関しては アメリカでは提訴件数が年間で4000件を超えているんですが国民性の違いも背景にあるかもしれません」 四谷「障害者差別解消法対応としてWeb担当者がやらなくてはならないことは何ですか?」 植木「もとよりWebアクセシビリティ確保は「環境の整備」として努力義務です 日頃からアクセシビリティを高めておいた方がいいと思います」 星井「じゃあ僕のサイトでアクセシビリティ向上させたのは正解ってことですね」 植木「正解です!」
植木「そもそもアクセシビリティは法律に関係なく高めていくべきだと考えています」 内藤「え」 植木「現在日本の人口の半分は50代以上です 年齢と共に身体機能が低下しますし 細かな操作もしづらくなります」 星井「僕は最近老眼に」 四谷「私も動悸息切れが…」 植木「年齢に関係なく私たちの能力は様々です 障害がある人も使えれば全ての人にとってより使いやすくなりユーザビリティやUXの品質も向上します そうすれば機会損失を回避してビジネスチャンスを最大化することができます」
四谷「ですがいきなり障害者差別解消法に対応するとしても何から手をつければいいかわからないですよね? Webアクセシビリティ確保についてはどのように方針を立てて対応すべきでしょうか?」 植木「まずは前回も話したこの10項目を実践してください 少しアップデートしてあります」    1.見出しやリストなどの文章構造をマークアップする 2.情報を伝えている画像に代替テキストを提供する 3.文字色と背景色のコントラストを確保する 4.色の違いを知覚できなくても情報が伝わるようにする 5.ユーザーがコンテンツを拡大表示できるようにする 6.キーボードだけでも操作できるようにする 7.フォーカスインジケータを表示する 8.フォーム・コントロールのラベルを提供する 9.エラーメッセージではエラー箇所を明示する 10. 動画にキャプション(字幕)を提供する  四谷「上記の内容はWeb制作の基本ですね」 植木「でも出来ていないサイトが多いのです」 星井「僕にはさっぱりなんですが…」 内藤「星井さんのサイトは大丈夫です」 星井「え大丈夫?」 内藤「大丈夫です」
植木「もしより積極的にアクセシビリティ確保に取り組んでいくならこれらをオススメします」  「アクセシビリティ方針」を決めてサイトで公開する 「アクセシビリティ方針」のページには「こういう目標でアクセシビリティを高めていきます」と明記 「もしお気づきのことやお困りのことがあればお聞かせください」と問い合わせフォームへのリンクを置く フォームから何か要望が届いたときはその都度迅速に対応する  星井「サイトに書かれていれば要望する敷居が低くなりますね」 植木「そうですね また合理的配慮を求められた場合 対応手段はWebサイトの修正とはかぎりません」  星井「え そうなんですか?」
星井「サイトの健康診断ができるツールは便利ですね」 植木「ただアクセシビリティオーバーレイというツールには気を付けてください」 四谷「なんですかそれは?」 植木「導入するとこれらの機能を追加することができるんです」  ・読み上げ機能 ・白黒反転 ・文字サイズ拡大 ・行間を広げる機能など  星井「めっちゃ便利じゃないですか!」 植木「しかしオーバーレイでは根本的な問題を解決できないのです たとえばこのような問題があっても修正されません」  キーボードで操作できない 画像の代替テキストが適切ではない 画像の文字のコントラスト比が低い 動画に字幕が提供されていない  植木「「気をつけよう甘い言葉とオーバーレイ」です!」 星井「ありがとうございます…」 四谷「最後に読者に一言お願いします」

次回は3月31日(日)公開予定

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