LINEヤフーは、「Yahoo!広告」の審査実績をまとめた2023年度上半期(4月1日~9月30日)の「広告サービス品質に関する透明性レポート」を12月19日に公開した。基準に抵触した広告素材の約4400万件を非承認にした。違反表現を繰り返したり、大量の非承認広告を入稿したりする広告アカウント自体も非承認・停止しており、3914件のアカウントを非承認にした。22年下半期の非承認数3824件と比較して約2%の増加した。
非承認理由では「不正な広告表現や広告手法」の基準での非承認が増加。増加傾向にあるのは「ダークパターン」のサイトだった。ユーザーが気付かない間に不利な判断・意思決定をしてしまうよう誘導する仕組みのデザインで、事実ではない内容を掲載してユーザーをだますおそれがある。「性的な商品、サービス」の基準での非承認も増加しており、電子書籍や出会い系サイトといった広告商材における非承認が目立った。
広告素材の審査では、ディスプレイ広告で「ユーザーの意に反する広告の禁止」での非承認が増加。キャンペーン期間外で表示できないなど「通常の環境で表示することができないサイト」の入稿数が増えた。「○歳のあなたへ」「○〇(コンプレックス)の気になる方へ」など「ターゲティング対象であると認識される表現」での非承認も増加。ターゲティング対象であると認識するような表現は不快感を与えるおそれがあり掲載できない。
広告配信ネットワーク全体の監視を24時間体制で行い、無効なトラフィックや無効なクリックを排除している。広告費を不当に搾取する「アドフラウド(不正広告)」も含まれ、上半期に事前検知した無効クリックは広告費換算で約140億円相当になった。広告主の費用にならないよう非課金化の処理をした。LINEとヤフーが統合したことで、「ユーザーに不快感を与えるような表現」の判断基準を「LINE広告」と統合している。
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オリジナル記事:「Yahoo!広告」が23年度上半期に約4400万件の広告素材を非承認、ダークパターン増加
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