宣伝会議が発行する広報・メディア対応の専門誌『広報会議』は、「不祥事ランキング2023」を発表した。全国1000人の20~60代男女が「イメージが悪化した出来事」を回答している。詳細は『広報会議』2024年1月号(2023年12月1日発売)に掲載された。
有名企業による不祥事に批判集中
この調査では、2023年1月~10月に発覚した不祥事15件(編集部が危機管理の専門家の意見をもとに選定)のうち、著しくイメージダウンした出来事を上位3例まで選択してもらった。その結果、1位は「ビッグモーター、保険金不正請求問題」45.5%が最多。以下「ジャニーズ事務所(現SMILE-UP.)、性加害認める」35.9%、「回転ずし店など、客による迷惑動画で対応に追われる」26.2%が続いた。
有名企業による不祥事では、そのずさんさや隠蔽体質が強く批判を受けた。ビッグモーターについては、「ほとんどを現場の責任として、上層部には責任がないという説明。納得できないし怖い」「不祥事が会社全体の社風や上層部からの指示によるものということが後からどんどん分かってきてイメージがどんどん悪くなっていった」といった意見が寄せられている。ジャニーズ事務所も「謝罪会見でのNGリストなど、誠実とは思えない対応だった」「事の重大さを分かっていないように思える」といった声があがっている。
一方で、個人のイタズラなどがSNSで拡散・炎上した事例もランクイン。企業側の対応力が問われる結果となった。
【2023年 イメージが悪化した不祥事ランキング】
1位 ビッグモーター、保険金不正請求問題(45.5%)
2位 ジャニーズ事務所、性加害認める(35.9%)
3位 回転ずし店など、客による迷惑動画で対応に追われる(26.2%)
4位 日大、アメフト部薬物事件と組織統治問題(23.8%)
5位 四谷大塚、講師が教え子を盗撮し逮捕(9.2%)
6位 楽天モバイル元部長ら水増し請求による詐欺で逮捕(7.0%)
7位 ペットショップCoo&RIKU、ずさんな管理を元従業員が告発(6.8%)
8位 近畿日本ツーリスト、コロナ関連事業で過大請求最大16億円(6.7%)
9位 吉田屋が販売した弁当により、500人を超える集団食中毒発生(4.7%)
10位 歌舞伎町タワー「ジェンダーレストイレ」に抗議殺到(4.1%)
なお過去の同一調査のランキング結果1位は以下のとおり。
2022年 園児送迎バスに置き去り、熱中症で死亡(32.5%)
2021年 名古屋市長、金メダルを噛み批判が殺到(31.0%)
2020年 河井克行、案里両議員を逮捕 参院選買収疑いで(29.5%)
2019年 かんぽ生命・ゆうちょ銀行で不適切販売が発覚(48.7%)
2018年 日大アメフット部 悪質タックル問題(58.1%)
2017年 豊田真由子氏が元秘書に暴言「このハゲー!」(51.8%)
2016年 舛添要一・前東京都知事の政治資金問題(39.1%)
2015年 旭化成建材・三井不動産「傾きマンション」(67.2%)
2014年 理化学研究所・小保方晴子氏の不正論文
調査概要
- 【調査対象】編集部が危機管理の専門家の意見をもとに選定した、15件の企業・団体に関する不祥事(2023年1月~10月までに発覚)
- 【調査方法】インターネットリサーチ(任意で3つまで「イメージが悪化した」項目を選択)
- 【調査時期】2023年11月6日~7日
- 【有効回答数】1000(20~69歳の男女)
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オリジナル記事:2023年振り返り「不祥事ランキング」、1位ビッグモーター不正請求に続いた2位は?【広報会議調べ】
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