1年でフォロワー数12万人増! 右肩上がりの売上を記録するアパレルのデジタル担当が語る「Instagramの育て方」 | デジマ4つのマイルール

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yu-ta(ゆーた)26歳、会社員 PC.スマホ周辺機器やスマート家電など ガジェットを使って スマートな生活を送っています。 このサイトでは管理人おすすめの 最新の便利ガジェット情報や お得に買えるセール情報を中心に 発信しております。
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アパレル不況といわれる中、女性向けアパレルブランド『PUAL CE CIN(ピュアルセシン)』の売上はコロナ以前よりも増加している。右肩上がりの売上を支えているのがInstagramをはじめとするSNS経由のEC販売だ。この流れを確立したのはピュアルセシンのデジタルスタッフであるRemi氏。

Remi氏のInstagram(@remi_usus)のフォロワー数は15.9万人(※2024年6月現在)にのぼり、オリジナル商品を企画すればすぐに完売。そんなRemi氏に仕事に関するマイルールを聞いた。

株式会社ナイスクラップ ピュアルセシン デジタルスタッフ Remi氏

パートの主婦から、15万フォロワーのインフルエンサーになるまで

Remi氏のマイルール

マイルール1フォロワーさんはママ友! 友達におすすめの情報を届ける感覚

Remi氏がInstagramで発信する上で大事にしているのは、フォロワーに親しみを感じてもらうことだ。

おしゃれすぎると、キラキラしたすごい人だと思われてしまいます。そうではなく『このコーディネートなら自分でもできそう』『自分ならこんな風にコーディネートするかも』と、いいと思うポイントを一つでも見つけてもらいたいです(Remi氏)

フォロワーには親しみをもって接する。おしゃれだなと思う人をInstagramで見つけたら自分からコメントをつける。友達として関係を深めていくような感覚だ。フォロワー数が15.9万人となった今でもコメントやDMすべてに対応し、24時間以内にコメントを返す。

友達と連絡を取り合うような感覚なんですよね。スマホをさわること、文章を書くことが元々好きなので全然苦になりません。商品のことを聞かれたら『待っていました!』と思いながらすぐ連絡します(笑)。店舗で接客できるのは営業時間だけですがInstagramはいつでも対応できます(Remi氏)

Remi氏がInstagramを始めたのは2020年7月頃。同じ店舗で働いていたスタッフから「ブランドの宣伝としてInstagramを運用することになった」と聞いたことがきっかけだ。当時Remi氏の雇用形態はパートで、Instagramを開設しているのは正社員のスタッフだけだった。しかし、面白そうだと思ったRemi氏は、店長に「私もやってもいいですか?」と聞いた。店長が快諾したため、Remi氏はInstagramを開設した。

お店の服を着てコーディネート写真を投稿したり、子どもの写真も載せたりしていました。楽しみながらフォロワーが増えたらいいなという軽い気持ちではじめました(Remi氏)

Remi氏はフォロワーをママ友に見立て、友達におすすめの情報を届けるようにInstagramを運用した。すると、フォロワー数はみるみる増えていき、開設から1年で1万人を突破。ブランドの中で一番フォロワー数の多いアカウントへと成長した。

その成長が評価され、2023年2月からはデジタルスタッフとしてSNSを専任で担当することになる。この時点でのフォロワー数は3万人ほどだったが、現在は15.9万人にまで増えている。1年4カ月ほどで約12万人もフォロワーを増やしたことになる。

Remi氏のInstagramアカウント
これまでのキャリア

Remi流のフォロワーの伸ばし方

マイルール2トレンドを抑えてクイックに発信する

短期間でフォロワー数を増やすことができた秘訣を、Remi氏に聞いた。

SNSはトレンドの流れがとても速く、1カ月で全く違った世界になるほどです。何が流行っているのかを素早くキャッチし、ユーザーが検索するよりも前に先読みした投稿やリールを出して先手を打つことが大事。躊躇していたら他のブランドに先を越されます(Remi氏)

トレンドをつかむため、Remi氏はInstagramの検索画面のおすすめ動画に注目している。自分がふだん見ているジャンルと違うが表示されるコンテンツはトレンドである可能性が高い。そのまま真似するわけではなく、動画の作り方や投稿の仕方を参考にしているという。トレンドをリサーチしていくうちに、Remi氏はInstagramの運用のコツをつかめてきた。

今現在のInstagramで大事なのは、リール動画です。動画をつくるときは、映像と言葉でどれだけ観ている人の共感を呼べるかがポイント。『わかるわかる』と共感してもらった後に、最後にフォローのお願いを畳みかけます。動画の中に気になったコーディネートがあれば、もう一度再生してもらえるので、リール動画を定期的に作成するとフォロワーの増加につながりやすいです(Remi氏)

アパレルブランドのアカウントなので、「可愛い商品だった」で終わるのではなく買ってもらうところまで導線を考える必要がある。仮に60〜70代の人が見たとしても、購入方法がわかるように誘導している。あとは「1年のルーティンを把握して、そこにトレンドを載せていけばいい」とRemi氏は語る。

洋服を買いたくなる時期は、毎年一定の周期があります。たとえば、冬物のアウターならまだ暑い8月にアウターを着た動画をしっかりと投稿し、9月くらいからじわじわと投稿数を増やし、10月から販売していくというスケジュール感です。このようにイベントや季節ごとの一年間の動きを把握した上で、トレンドを組み合わせます(Remi氏)

見てくれた人が共感できるかどうかが大切

マイルール3 自分の得意・不得意を知り、得意を伸ばす

現在、ピュアルセシンの販売スタッフは全員Instagramアカウントをもっている。なかでも7名の強化メンバーには、Remi氏がSNS運用のアドバイスをしている。リモートで打ち合わせをしたり、投稿する写真や画像の撮影を手伝ったりすることもある。どのようなアドバイスをしているのだろうか。

スタッフにはそれぞれコーディネートの得意・不得意があります。意外と本人が気づいていないこともあるので『こんな服を着たらもっと似合う』と客観的にアドバイスしています(Remi氏)

こうしたアドバイスの背景には、Remi氏自身の経験がある。秋服のシーズンになるとフォロワー数が伸びていくが、春が近づくとフォロワー数が減っていくという経験をしたのだ。

他のスタッフに相談したら『Remiさんはカーキが似合うから、もっとカーキを着た方がいい』と言われたんです。その通りにしたらフォロワー数が増えていきました。つまり、イエベ秋の私は自分に似合う秋色のカーキを着るとフォロワー数も増え、春服の色合いはあまり似合わないからフォロワー数が減っていたんです(Remi氏)

この経験から、Remi氏は販売スタッフに「自分が似合うものを知って、魅力的に見えることを意識する」ことをアドバイスしている。洋服のコーディネートはもちろん、小物使いや髪型など洋服をよく見せるための工夫も大事だ。こうしたアドバイスを素直にすぐ取り入れる人は、どんどんフォロワーが増えていく。現在3万人ほどになったアカウントもある。

本社での会議風景

オリジナル商品を企画して、売り切れ続出!

マイルール4 万人受けではなく、ターゲットを絞る

SNSからの商品の売上が順調に伸びていき、2023年7月からはRemi氏が企画したオリジナル商品の販売もはじまった。企画をするときは何を大事にしているのだろうか。

私のフォロワーはママさんが多いので、ママ目線を大事にしています。何度かオリジナル商品を作りましたが、まったく斬新なものよりは形が同じでデザインを変えるなど、ピュアルセシンのイメージを踏襲している方が売れ行きがいいです(Remi氏)

過去に販売して好評だったのは、フォトプリントを前面に施した裏起毛のスウェットだ。アウターを着ていることの多い真冬でもプリントの色合いが映え、ロゴのデザインよりも大人っぽく見える。売り切れが続出して3回追加生産をして、通算1,000枚以上を販売したという。

2023年に発売したRemi氏が企画したオリジナル商品「裏起毛のスウェット」

自分がいい商品を作ったと思っても、売れなかったら店舗は困ります。最終的に値下げして売ることになるかもしれない。そうならないよう、フォロワーさんが喜んでくれて、しっかりと売れる商品を企画していきたいです。SNSも商品と同じです。トレンドとずれていたり、自分本位の発信をし続けていたりするとフォロワー数は減ってしまいます(Remi氏)

最後に、今後の展望についてRemi氏に聞いた。

いつか子ども服を手がけてみたいという想いがあります。ただ、子ども服はサイズ展開の幅が広く、製造にも大人の服と同じくらいコストがかかるので、なかなか展開するのは難しいんですよね。でも、ずっとやりたいことなので実現できたらと思います。そして、ゆくゆくは自分の欲しい服をフォロワーさんに届けられるように、自分のブランドも持ちたいと思っています(Remi氏)

 
Remi氏のマイルール(再掲)
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