NECのグループ内には、営業情報や業務情報などを掲載する社内向けサイトが1500もあったんです。それを「One NEC.com」という1つのサイトに集約しました。
システムは半年で開発し、どんどん既存サイトを移行しながら、アジャイルにシステムを改善していきました。
情報だけでなくコミュニケーション促進の場として作っていますので、役員の投稿に一般社員が意見を述べたり、出演者・関係者による「魔改造の夜」の秘話・苦労話がバズったりと、積極的に使ってもらっています。
そう話すのは、NECの益戸氏。
かつては、NECでは事業部制が導入されており、多くの業務が事業部で自己完結していた。そのため、社内情報共有は事業場ごと、部署ごとに技術者がサイトを立ち上げる運用が一般的だった。その結果、2019年には、人事、総務、経理、製品、営業支援など、約1500の社内向けサイトが乱立する状況となっていた。これでは、情報がサイロ化してしまい、部署を超えたシナジーが生まれづらい。
そこでNECは2020年、オープンソースCMSの「Drupal」を使い、社内向けサイトを1つに集約する巨大なイントラ基盤「One NEC.com」を構築した。
その過程で、どのような壁を乗り越え、結果としてどのような価値を生み出すことができたのか。
社外からは見えにくいグループイントラネットの裏側について、プロジェクトの立役者であるNECの益戸勇一氏、上村美加子氏と、One NEC.comの構築から運用までを支援しているモチヤの中村仁美氏に詳しく話を聞いてみた。
乱立していた約1500の社内向け情報共有サイト
――グローバルで社員11万人が使うNECのイントラ基盤を刷新し、「One NEC.com」という1つのシステムに集約されました。ここに至るまでの背景をお聞かせください。
NEC 益戸勇一氏(以下、益戸) NECという会社は技術者が多く、Webサイトを自分で作って情報発信できる社員がたくさんいます。また、製造業の会社であることから、事業場(工場)単位で個別に人事・総務や経理といった機能を持って完結しているのが一般的でした。
そのため、事業場内で情報共有したいことがあれば、個別にサイトを作成・公開することが普通に行われていました。CMSがなくとも、HTMLを手書きできる人がたくさんいますし、タワー型のサーバーを足元に置いてLANケーブルに繋ぎ、構内ネットワークに公開すればいい。サーバーは売るほどありますからね(笑)。
――その運用方法だと、サイト数が膨大になりそうです。
益戸 おっしゃる通り、事業場ごと、製品・ソリューションごとのサイトに加え、人事や総務、経理、営業といった社内部署ごとのサイトはもちろん、販売店様と情報共有するためのサイトもありました。さらに、NECのグループ会社は280社以上ありますが、それぞれが自由にサイトを立ち上げていました。その結果、2019年の調査で、社内およびグループ会社向けWebサイトが約1500もあることが判明しました。
“情報の探しづらさ”が大きな課題
――それだけ多くのサイトがバラバラに作られていると、問題が多そうです。
NEC 上村美加子氏(以下、上村) 一番の問題は、情報の検索性の低さでした。会社として、情報を探しやすくするためのポータルサイトは作っていましたが、それは主要サイトのURLを集めたリンク集のようなものにすぎず、リンク先にひとつひとつ飛んで探し回らないと必要な情報が見つけられなかったんです。
当時、私が所属していたマーケティング部門でも、営業から寄せられた「横断検索ができない」「欲しい情報が見つからない」という不満の声を受け、商材関係の情報を集約するプラットフォームを導入しましたが、十分ではありませんでした。
サイトのトンマナ(トーン&マナー:サイトの様式)もバラバラで、たとえば、同じ意味の言葉を「商品通知」と書いている部隊もあれば、「製品通知」と書いている部隊もあるなど、サイトごとに別のワードで検索しなければなりませんでした。こうした情報の探しにくさをなんとかしたかったんです。
トップメッセージが社員に伝わりやすくしたい
益戸 他にも、企業として改革を進めるなかで、経営トップのメッセージが伝わりづらいという課題もありました。トップメッセージは世の中やお客様にもアピールするものですが、まず社員に浸透させなければいけない。そのために社内で情報発信をする場も整っていませんでした。
これからの時代は、情報を垂直統合するのではなく、水平展開して、社員同士のコミュニケーションを活性化し、他部署とのシナジーが生まれるようにしなければならないという課題感がずっとあったんです。
――社内報が担うにしてもスピード感の問題がありますし、小さい会社なら朝礼や会議で言えばいいけれど、NECはそうはいきませんね。
益戸 情報の流通をスムーズにしたいという現場の課題と、改革に向けたトップのメッセージを伝わりやすくしたいという会社の課題、両方を解決するためには、社内向けサイトをひとつに集約するのがいいという結論になり、2019年からプロジェクトが始まりました。
ユーザー部門主導で開発に着手
――プロジェクトの進め方についてお聞かせください。まず何から手をつけたのでしょうか。
益戸 まず、2019年の下期から現状調査をスタートしました。その結果、1500のサイトが乱立していることや社員からもナレッジ共有が求められているという課題感がわかったので、それらを集約するシステムが必要だというシステム企画案を出しました。しかし、このプロジェクトは現場の声で始まったこともあり、ITインフラ部門は基幹系システムの更改などの重要案件があって多くのリソースは割けない状況でした。
ならば、社外のパートナーを活用してクラウド上にサイトを構築するプロジェクトチームを立ち上げようと、コーポレートコミュニケーション部(当時はカルチャー変革本部)が主管となって、Webの知識を持つコンサル会社とパートナー企業を選定しました。人も資産もITインフラ部門には負担をかけない、ユーザー部門主導のプロジェクトです。我々のような大手IT企業は、インフラ部門主導でシステム更改を行うのが一般的なので、ユーザー部門主導はチャレンジングな取り組みでした。
その後、2020年2月に開発をスタートし、ローンチしたのはその年の7月でした。
NECが大事にしている部分をわかってくれたのがモチヤさんだった
――パートナー企業として選定されたのが、Drupalを活用したシステム設計・開発を得意とするモチヤですね。
益戸 最初からモチヤさん一社に決めたというわけではありません。初めは全体を見るコンサル会社がいて、複数社で得意分野を分担するプロジェクトチームで進めていました。その中で、UI/UXの部分を担当していたのがモチヤさんでした。
しかし、プロジェクトが進むにつれて、やるべきことがはっきりしてきたが、複数社をコーディネートするのが難しく感じるようになりました。そろそろ一社にまとめてお願いした方がコミュニケーションロスがなくていいという判断で、最終的にすべてモチヤさんにお願いすることにしました。
――開発パートナーをモチヤ一社にしぼった決め手は何ですか?
益戸 いろいろあります。たとえば、今回採用したCMS「Drupal」に強みがあったとか、UI/UXデザインに強みがあったとか、スピード感が我々の感覚と合っていたとかですね。
しかし、一番大きかったのは「我々が大事にしている部分をわかってくれた」ところです。モチヤさんは、「たとえ手戻りがあったとしても、ここはちゃんとやるべきだ」という部分をわかってくれました。もちろん、どの会社も担当の方はよくやってくれていたのですが、会社的に手戻り対応が難しいんだろうなと感じるパートナーさんもいて、最終的に一番我々の感覚をわかってくれたモチヤさんに残っていただいた、という感じです。
開発がはじまってから生じた修正に丁寧に対応
――手戻りがあってもちゃんとやるべき部分というのは、たとえばどのようなことでしょうか。
益戸 主要機能のサービスインが進み、実際の運用が始まり利用が増えるとパフォーマンス問題が発生しました。アジャイル開発により、短期間に集中して様々な便利機能を実装することができましたが、CMSの中にどんどん詰め込んでしまっていたのです。
ひとつのシステムに必要な機能を全部まとめて組み込むモノリシックな設計は、やりたいことをなんでもできる一方で、情報が増えるとどんどん処理が重くなってしまいます。むしろ、機能ごとに小さなシステムに分割して、それらを連携させる分散型の方が、継続的にパフォーマンスを担保できます。当初は非機能要件の検討が不十分で、途中で気づいて修正を依頼しました。詰め込んだ機能を一部外して、いらないものは捨て、あった方がいいものは外部との連携で実装する方向での修正です。
――具体的には?
益戸 たとえば、記事に対する「アクセスログ」機能は欲しいけれど、内部に作り込むと重くなるから、外部システム(Tableauなど)を立て、連携させた方がいい、などですね。
そういった修正に、モチヤさんは粘り強く対応してくださいました。ちなみに、今も、より使いやすくする改修は続けていただいています。
One NEC.comのサイト構造
――One NEC.comの機能、サイト構成をご説明ください。
上村 サイト構造は大きく3つに分かれます。
- 制度・ルール・社内の業務オペレーション系の支援サイト
- 部門紹介サイト
- 商材情報やノウハウをまとめたナレッジ共有サイト
それぞれのサイト群は担当部署が運用しており、それらを束ねる全社ポータルを、コーポレートコミュニケーション部で運用しています。
――それぞれの運用部門がバラバラなら、トンマナを揃えるのが大変ではないですか?
上村 トンマナを揃えてデザインを共通化するために、モチヤさんに投稿用のテンプレート(部品)をたくさん作ってもらいました。モチヤさんにはもともとUI/UXの部分を担当していただいていたので、安心してお任せしました。
モチヤ 中村仁美氏(以下、中村) 見出しや本文をはじめ、リスト、囲み、画像、表組、動画、リンク、ボタン、目次、タブなど、50以上のスタイルテンプレートを作成しました。これらのテンプレートを活用することで、簡単に更新でき、サイトデザインの統一感も保つことができます。
ポスト機能で社員同士の“つながり”を活発化
――当初の目的のひとつだった、社員同士のコミュニケーションの活発化、シナジーの創出のための機能はありますか?
益戸 社員が自由にメッセージを発信できる「ポスト機能」を用意しました。経営層のメッセージを発信する「リーダーズメッセージ」や、一般社員が発信できる「グループ社員ブログ」をはじめ、ニュースやお知らせとしても誰でも投稿が可能で、管理者の承認も必要ありません。閲覧数や「いいね」の数が表示され、コメントもつけられる、社内SNSのようなイメージです。
投稿の際、ポストに“サイトタグ”という、社内サイトごとにある個別のタグをつけて投稿すると、自動で各サイトのトップにある最新情報リストに掲載されます。たとえば、ある商材の価格改定があったことを、サイトタグをつけてポストすると、そのサイトの最新情報リストに載ります。わざわざお知らせのためにトップページを更新する必要はありません。サイトタグを複数つけることで、複数のサイトに同時にポスト(クロスポスト)することもできます。
ポストはいつでも誰でも投稿可能ですし、ポストには投稿者情報(個人紹介ページ)が紐づくため、興味深いポストをしている社員とつながることもできるんですよ。
各役員も、こうした個人発信のポストをけっこう読んでいます。自分のポストに対するコメントに反応したり、他の役員のポストに辛口のコメントがついているのを見つけたら、その役員に「あれ、どういうこと?」などと話したりしているようです。
――これまで“バズった”ポストはありますか?
上村 2023年、NHKの技術開発エンタメ番組「魔改造の夜」に出た時の秘話・苦労話のポストは社員から多数のコメントでバズりましたね。「いいね」獲得ランキングを月次で発信しているんですが、数カ月間、上位から落ちませんでした。
他にも、社員がボランティアで作ったNECの休業日をスケジューラに一括登録できるツールも人気で、「これは便利だ」とたくさんの人がポストを拡散していました。また、社員がただ個人的な備忘録のつもりでポストした「社内にある、自己学習のための教育メニュー一覧」というリンク集も、けっこうな数の「いいね」を集めていましたね。
ミッションでも何でもなく一個人が発信できるのが、One NEC.comの特徴的なところです。社内で気軽にコミュニケーションをとる文化の醸成に役立っていると思います。
パーソナライズされたメルマガで情報を取捨選択
――社員の反応はいかがですか?
益戸 主に、会社全体の動きが知りたい管理職からは、「自分の部署に限らず、幅広い情報が見つけやすくなった」と好評です。一方で一般社員の中には、「業務に必要な情報以外も表示されて、ちょっと邪魔」と思う方もいるようです。ですが、我々としては、わざとそうしている面もあるんです。日常業務で必要な情報だけでなく、役員のメッセージや事業戦略、市場動向、研修や人事制度の話などを読んで自分の成長に役立ててほしいという思いがあるからです。
とはいえ、全グループ社員に知らせたい内容もあれば、特定の会社だけでいい情報もあります。そのため、ポータルのトップに表示するお知らせの開示範囲を設定して、関係するグループ会社のみに閲覧を制限する仕組みもあります。
また、必要な情報をプッシュする方法として、社員にメルマガを毎朝配信しています。個人にパーソナライズされており、その社員の所属部署向けに発信された情報だけを掲載しているので、それを見るだけなら情報が多すぎることもないのかなと思います。
レスポンシブ対応でどんな環境からも見やすく
――情報を受け取る側でなく、発信する側の感想はいかがですか。
上村 社内向けに発信したい情報があるのに、今まで手段がなかった人からは、すごくウェルカムだという声をもらっています。
一方で、今まで社内向けサイトをこだわって作りこんでいた人にとっては、今までできていたデザインのアレンジなどができないという不満があるようです。とはいえ、そのこだわりは、本質的に重要な部分ではないと伝えていかなければいけません。
益戸 発信者には、作る人のこだわりよりも、見る人の環境を考えて作ってほしいとお伝えしています。特に典型的なのはレスポンシブ対応です。開発の人は大きなモニターで仕事をしている方が多く、横長の大きなモニターで見やすいデザインのページを作りがちです。しかし、そのページを見る人は、外出先でスマホで見ている方の方が多いかもしれません。One NEC.comは、レスポンシブデザインに対応していますので、どんな環境でも見やすいと思います。
パフォーマンス改善のためDrupalの内部キャッシュを最適化
――ローンチ後にパフォーマンスの改善が必要になったと伺ったのですが、どのような改善を行ったのでしょうか。
益戸 2020年7月のリリース時には、一部のサイトが移行しているだけで、使うユーザー数も少なく、運用に問題はありませんでした。しかし、2021年2月に、それまで利用していた社内向け情報共有プラットフォームがEOS(End Of Support:サポート終了)したため、一気に700以上のサイトが移行してきました。利用者もコンテンツも一気に増え、その結果、読み込みがものすごく遅いという事態が発生しました。
――ものすごく遅いとは、どれくらい?
益戸 一概には言えないのですが、初回表示に20秒から30秒かかることもあったようです。当然、「以前のシステムの方がキビキビ動いた」という苦情も来ます。そこで、モチヤさんの協力を経て、パフォーマンス改善に取り組みました。
――具体的にはどのような取り組みを?
中村 まず、契約しているPaaSのキャッシュサーバー(Memcached)のスペックを上げました。後から柔軟にスペックを変えるためのクラウドサービスですから、これは想定内です。
さらに、CMSをチューニングし、 Drupalの内部キャッシュを最適化してキャッシュを最大限に活用することでパフォーマンスを改善しました。
移行前は、画像のサイズを気にせず、何メガものファイルをアップされているサイトもあり、表示が重くなってしまうことがありました。しかし、既存コンテンツの画像を全て最適化してくださいと現場の方には言いづらいです。CDNの活用とDrupalの画像リサイズ機能を利用し、詳細なチューニングを実施しました。
――その結果、パフォーマンスはどれくらい改善しましたか?
益戸 今は、初回表示でも5秒程度で、Drupalキャッシュを保存できた2回目以降は瞬時に表示されるようになりました。
2024年4月の時点で、One NEC.comのアクティブユーザー数は約9万人です。全従業員数は約11万人ですが、パソコンを使わない職種の方もいますので、ほぼ全員が問題なく使えていると言っていいでしょう。
なぜDrupalを選んだのか?
――今回、CMSとしてオープンソースの「Drupal」を採用されましたが、その理由を教えてください。
益戸 我々がCMSに求める要件は下記でした。
- 1500サイトを集約する大規模システムに耐えうる
- デザインのテンプレートを用意し、トンマナを揃えて管理ができる
- 社員が自由に発信できるメッセージ機能を実装する
- 多言語に対応できる
オープンソースCMSのメジャーどころといえば「WordPress」もありますが、これらの要件をすべてクリアするとなると、スケーラビリティと拡張性の高さが強みであるDrupalが適しているという判断になりました。
――大規模サイトですので、商用CMSという選択肢にはならなかったのでしょうか?
上村 実は、あるビジネスユニットで、イントラと販売店様向けサイトを連動したサイト基盤を、かれこれ6年くらいDrupalで運用している実績があったんです。そのため、信頼感があったのが大きかったですね。Drupalなら大丈夫だろうと。
――予算も重要ですしね。リニューアル費用はトータルでいくらほどかかったのでしょうか?
益戸 初期開発費用と3年間の保守・運用で約6億円です。これまで1500サイトが乱立している状態で発生していたコンテンツ制作、サーバー運用コストやセキュリティリスクを考えると、2年で回収できます。
コンテンツの鮮度管理やBIツールの導入も
――One NECへの機能追加や、他システムへの連携など、今後の取り組みについてお聞かせください。
上村 3つあります。1つ目が「コンテンツの鮮度管理」ですね。2020年のリニューアルから3年間運用してきた結果、情報が古いままのコンテンツも増えつつあり、「検索結果が玉石混合だ」という声も聞こえ始め、条件抽出で複数コンテンツを一括メンテナンスできるコンテンツ棚卸機能を導入しました。
ただし、コンテンツごとに特性も違うので、年数でばっさり切ればいいということではありません。アクセス実績を元に、数年間一度も見られていないコンテンツは、利用者/発信者に理解してもらいつつアーカイブに移す活動をしていきたいと思います。
益戸 2つ目が、アクセスログ分析の横展開ですね。今まで、Drupalの中で蓄積したアクセスログはサイトの管理者に還元していましたが、分析結果はサイトごとに閉じた状態で他のサイトと比較はできませんでした。
そこで、分析データをBIツールに取り込み、アクセス履歴やPVなどをグラフ化して提供できるようにしました。自分のサイトがOne NEC.comの中でどれくらい見られているのか、他のサイトと比較してどの程度の価値があるのか、自分のサイトの立ち位置を把握できるようになります。サイトの活用度を可視化し、改善に役立ててもらいたいです。
3つ目が、UI/UXの部分で、「レコメンデーション」です。コンテンツの集約はできたけれど、コンテンツがたくさんありすぎて、本当に自分に必要な情報なのかわかりづらいという声があります。その対策のひとつとしてメルマガを作りましたが、今年はさらに、レコメンデーションで新たな導線を作っていきたいです。
One NEC.comはまだ進化していきたい
――最後に、読者に伝えたいメッセージをお願いします。
中村 このプロジェクトのビジョンとして掲げていた目標が、「スピード&スマート、オープン、コラボレーティブ、成長」です。オープンに情報発信しコラボレーションする基盤を、これだけの大規模で構築できたのは、Drupalだからこそだと思っています。
上村 私は長年、イントラで情報を集約して共有できる基盤づくりに取り組んできました。今後も、単に情報共有するだけでなく、コミュニケーションやナレッジマネージメントの要素を加えた仕組みを皆さんに提供していくため、One NEC.comはまだまだ成長し続けたいと思っています。
益戸 社員が「これはOne NEC.comを見ればわかるのか?」などと話しているのをよく耳にするようになりました。きちんと社内に浸透している、我々のがんばりが報われていると感じます。これなしには業務が進まないインフラとして、きちんとシステムを安定稼働させ、皆さんが必要とする情報を届けていくのが、変わらぬ使命だと思っています。
――ありがとうございました!
- 分散型アーキテクチャでシステム設計する
- キャパシティプランニングが難しいなら、クラウド(PaaS/IaaS)を使う
- CMSの特性を生かし内部キャッシュを最適化する
- Drupalのような、スケーラビリティと拡張性に強みのあるアプリケーションを選定する
半年でミニマムローンチされたOne NEC.com、その後もアジャイルにより継続的な開発と安定した運用を続けているのが、モチヤ株式会社。
システム設計・開発・運用、インフラ、UI設計、マーケティングなどを含めて、大規模なウェブ制作を一貫して提供できるスペシャリストの集団で、特にオープンソースのCMSプラットフォームであるDrupalに強い。
- モチヤについて詳しく知る
- 「Drupal構築/システム開発・運用」「インフラ・サーバー構築・運用」「ウェブマーケティング」「UI設計・UXカイゼン」など、モチヤが価値を発揮できる分野について詳しく知る
- 「研究機関サイト」「SaaSサービスサイト」「求人サイト」「ショッピングモールサイト」など、モチヤの携わったサイトやシステムの事例を見てみる
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※このコンテンツはWebサイト「Web担当者Forum - 企業Webサイトとマーケティングの実践情報サイト - SEO・アクセス解析・SNS・UX・CMSなど」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:NECの社内向けサイトが1500も乱立 → 統一基盤の「One NEC.com」を6か月で構築。外からは見えない大規模イントラのアジャイル開発の裏側とは?
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