ひとりで頑張るSEO担当者さんの悩みに答える本連載。今回の質問は「SEOの目標はどう設定すればいい?」です。この回答は「流入を目標にせず、コンバージョンを目標にしましょう」です。
目標をコンバージョンにするほうが得策!
今回の相談内容は、検索流入の目標があり、それを達成するためにキーワードの検索ボリュームからコンテンツを企画しているがうまくいかず、どうすればいいか、というものです。今回の質問はペンネーム「igs」さんが寄せてくださいました。いつもありがとうございます。
この場合、SEOの目標設定から考えなおしてみることをおすすめします。そこで今回は「SEOの目標はどう設定すればいい?」を質問内容としました。
キーワードの検索ボリュームと、想定されるクリック率からコンテンツを企画するのは、一昔前のキュレーションメディアやそれ以前のコンテンツミルのように、広告の表示回数を増やしたいサイトとの相性はいい(よかった)のですが、一般的なサイトには向きません。
「igs」さんのサイトがコンバージョン目標をもった一般的なサイトであれば、設定する目標も検索流入数ではなく、コンバージョン数かコンバージョン金額にするほうが得策です。
コンバージョンにつながりそうな人はどんなキーワードを使うのか?
前回の相談「SEOによる流入のコンバージョン率を高めるには?」とも重なりますが、キーワード選定のコツはコンバージョンの獲得を目標にして、キーワードでターゲットを絞り込むことです。コンバージョンにつながりそうな人が使うキーワードを選ぶわけですね。
コンバージョンにつながりそうな人はどんなキーワードで検索するのか、また、その人たちはどんなコンテンツに後押しされればコンバージョンに至るのか、と考えていくとうまくいきます。もちろんこの方法では検索流入はそれほど多くなりませんが、コンバージョンは多くなるので問題ありません。
なぜ検索流入数を目標とすべきではないのか?
検索流入数を目標にすべきでない理由のひとつに、近年のゼロクリック検索の増加があります。ゼロクリック検索とは、検索者がリッチな検索結果を見てそれだけで用が足りてしまい、検索結果のリンクをクリックしない検索のことをいいます。
米SparkToroが先月(2024年7月)発表したデータによれば、アメリカやヨーロッパでは全検索の6割近くがゼロクリック検索だったそうです。ゼロクリック検索が増加し続けている現在の状況で、過去のクリック率を元に検索流入数の目標を立てても、目標達成はまず不可能になってしまいます。
参考: SparkToro 2024年のゼロクリック検索調査(ランド・フィッシュキン)
まとめ
筆者も含め、SEOに関わっていると「とにかく検索流入を増やしたい」誘惑に駆られがちですが、そこはグッとこらえてコンバージョンを見るようにしましょう。そのほうがずっと建設的ですよ。
P.S.
本コーナーでは、読者の質問にお答えしています。誰にも聞けずに困っていること、現場で感じるふとした疑問など、どしどし質問をお寄せください。
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オリジナル記事:SEOの目標はどう設定すればいい? | ひとりSEO担当者の疑問に答えます
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