先日、私が所属するテクノロジー部門が全員参加して、STORES初の社内テックカンファレンスを開催しました。このイベントに携わって改めて、こうした社内イベントは社員同士のコミュニケーションを深めるのに効果的だなと感じました。
そこで今回は、STORESで実施している社内イベントについて紹介します。リモートワークの普及によって、社内での交流が薄れてしまっている、社員同士の関係構築が難しいと感じている方も多いと思います。ぜひ参考にしてみてください。
ハイブリッドワークで感じる課題
私が所属するSTORESでは、2021年から、リモートワークでも出社でも、どちらでもOKという勤務形態を採っています。加えて、2021年以降も、事業拡大に伴って採用を拡大しており、オンラインでしか会ったことがない、というメンバーが増えてきました。
個人的にも、リモートワークがメインになるにつれて、雑談などカジュアルなコミュニケーションをする機会が減ったため、面識のない方と話すハードルが以前より高くなったと感じています。加えて、STORESでは社員証を携帯する慣習がないため、出社時に廊下やエレベーターなどですれ違った人が、社内の人間なのかどうかわからず、挨拶もできないという状況が続いています。
今の働き方は家庭とのバランスもとりやすくて大歓迎ですが、その一方で、一緒に働く人たちのことをもっと知りたい、話せる機会がほしいなと思うことが多くなりました。
これまでにSTORESで行ってきた社内イベント
そこで、社内イベントです!
業務で直接関わりがあるメンバー同士は、オンボーディングを通じて相互理解を深めていきますが(STORESのオンボーディングについては以下の記事参照)、そうではない者同士が交流するためには、改めてそのための「場」を設ける必要があると思っています。
- ヘイ社のオンボーディングがリモートワーク化で進化していて、3年前の私が嫉妬した(Web担当者Forum)
今回は、STORESで実施している社内イベントについて、いくつか事例を紹介したいと思います。
社内テックカンファレンス
社内テックカンファレンスは、主にエンジニアを対象に、業務で取り組んでいることについて発表する会です。STORESでは、日々アウトプットの重要性を社内で啓蒙しているため、その受け皿として作りました。
社内向けなので、社外秘情報などを気にすることなく、話す内容に制限がかからないのが利点です。どのような業務に取り組んでいるのかだけでなく、話している姿や話し方などからも、人となりが伝わります。
今回はオフラインとオンラインの両方で開催しました。オフラインの参加者は60名程度(オンライン参加も合わせると100名超)。全員名札をつけてもらったので、お互いの名前と顔が一致した状態で直接コミュニケーションをとれたのではないかと思います。
イベント後のアンケートでは、
- リモートだと、他部署がやっている技術的なことや、メンバーの顔が全然見えてなかったので、それらを知ることができてとてもよかった
- リモート環境下で入社したので、リアルにメンバーと話すことができたのが個人的には一番良かった
という声をもらったので、やはり直接会って話す場を設けられたことは、良かったなと思います。
社内ブログ(STORES Product Blog)でも、このイベントに関するレポート記事を書いているので、ぜひご覧ください。
- 社内テックカンファレンス"In da STORES"を開催しました(STORES Product Blog)
PXオフサイト
人事、労務、広報などの部門が集まるPX(People Experience)部門では、過去に2回、部門メンバー内で部門内の相互理解を深めるためのイベントを実施しています。「PXオフサイト」と「PX懇親会」です。
「PXオフサイト」は、オフサイトと言いつつ、コロナ禍だったため完全オンラインで実施したイベントでした。部門のメンバー全員(開催時は24名)をチーム分けし、チーム分けした中で「ヒーローインタビュー」というワークショップを行いました。ワークショップの流れは以下のとおりです。
- チーム内でインタビュアー(聞き手)、インタビューイー(話し手)、メモ係といった役割を決める
- 用意されたテーマと質問に沿ってインタビューを行う
- メンバー全員に対して、インタビュー内容をもとに、インタビュアーがインタビューイーを他己紹介する
- 他己紹介の内容をもとに、メンバー全員はインタビューイーへポジティブなメッセージを送る
ワークショップを通じて、普段業務で関わることのないメンバーとも話す機会になると同時に、メンバーそれぞれのバックグラウンドや意外な一面を知ることができる場となりました。
PX懇親会
「バリューワークショップ」と懇親会の2本立てで実施されたイベントです。
STORESでは、2022年3月にMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)のひとつであるバリューを策定しました。それを社内に浸透させるための施策の一環として、「バリューワークショップ」を実施しました。ワークショップは、STORESのバリューへの理解を深めて、体現する一歩を踏み出すこと、バリューを通じてメンバー間の相互理解を深める内容となっています。
- 3つあるバリューのうち、事前に①好きなバリュー、②その理由、③そのバリューを踏まえてこれから挑戦したいことを書く
- 当日は、チームに分かれて上記を発表する
- チーム内で話した内容を他のチームにも共有する
バリューをテーマにすることで、お互いの仕事観を知ることができる点で、とても有益なワークショップだと感じました。ワークショップ後に懇親会も実施することで、より相互理解が進んだと思います。
なお、STORESのバリュー策定のプロセスは、下記のnoteに詳しくまとめられているので、興味のある方はご一読ください。
- Just for Funな組織のバリューを決める旅(STORES People)
社内Meetup
カジュアルに社内のメンバーとコミュニケーションをする場として、社内Meetupを試験的に開催しています。業務で関わることのない他部署のメンバーと交流することが目的で、希望者は誰でも参加できます。PX部門のカルチャーチームが主催し、呼びかけから実施までを担っています。さまざまな部署のメンバーが参加するのですが、共通点探しゲームなどのコンテンツも用意されているので、初めましての相手でもコミュニケーションを取りやすくなるよう工夫されています。
社内イベントを実施するメリット
相互理解が仕事をさらに前に進める
実は、冒頭で紹介した社内テックカンファレンスの準備をする最中、「開発業務を半日止めてまでイベントをやる価値はあるのか?」 というプレッシャーがありました。しかし、イベントを通じて深まったコミュニケーションは、その後の業務に際して、非常にポジティブに作用していると感じる機会が多々あり、やはり実施して良かったと実感しています。
私自身、イベント以降、Slackや社内ドキュメントに表示される名前を見ると、きちんと顔が浮かぶようになりました。これまでは画面に向かって仕事をしていると感じる部分も多かったのですが、顔と名前が一致することで、いわゆる部門の一体感のようなものが強まったと感じています。
顧客の顔を思い浮かべながら準備する楽しさ
最後に、運営する側からの振り返りですが、社内イベントは、参加者の大半が知っている人たちなので、そうした人たちの顔を思い浮かべながら準備ができるのは、いい点だなと思いました。
実際、今回の社内テックカンファレンスでは、私は、2022年卒入社のメンバーたちを思い浮かべながら(今年の7月に異動するまでは採用広報担当だったので)、彼らだったらこういうものを準備すると喜んでくれるかな? などと考えながら進めていました。
これは、顧客視点に基づくマーケティングとも言えます。また、近しい間柄だからこそフィードバックも得やすいので、企画立案、実行、振り返り、改善のサイクルを回しやすい。こうしたマーケティングの基本を体感できる点も、社内イベントを実施する利点のひとつかもしれません。
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オリジナル記事:社内交流の活性化に役立つ STORES的社内イベントのすすめ! | [マーケターコラム] Half Empty? Half Full?
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