NTTデータ エービックは、「NISA」に関する調査結果を発表した。2023年度の税制改正大綱により制度拡充が公表されたNISA(個人投資家のための税制優遇制度)について、9,400人が回答している。
なお、NISA制度に対する認識の地域的差異を探るため、全国47都道府県を対象に調査したという。
現行NISA:利用している金融機関は「ネット証券・ネット銀行」が圧倒的多数
まず「現行のNISAにおける投資経験」を聞くと、経験者は18.0%。地域別だと「関東」20.2%は特に高く「中国」19.3%がそれに続く。逆に「北海道」16%、「東北」15.9%は低い。
投資経験があった1,740人に「NISAを利用している金融機関」を聞くと、「ネット証券・ネット銀行」50%が圧倒的に多い。2位「地元の銀行」は全体平均では15%にとどまるが地方別で見ると、「九州・沖縄」30.8%、「四国」29.9%、「東北」27.2%とシェアが大きくなる。
「金融機関の選定理由」では、ネット証券・ネット銀行の特長である「オンラインで申込ができるから」28.4%、「取引手数料が安いから」27.8%が高い。「日ごろ利用しているから」を理由にした人は地元銀行を利用していると思われる。
さらに現行NISAを利用したことがないという7,660人たちに「NISA制度拡充(新NISA)に対する興味・認識」を聞くと、「興味があり、始めてみたい」13%、「興味はある(どうするか未定)」24%、「興味はある(お金がない)」21%と、計57.3%が興味を示した。地域別ではやはり「関東」60.9%が平均より高いが、同じく経験者の多い「中国」が52.0%と真逆の反応を示しているのが興味深い。
新NISA:利用したい金融機関は、ネット系より地元銀行
「新NISAを始めるとしたら、どの金融機関を選択するか」を聞くと、「ネット証券・ネット銀行」24%は大きく減少し、「地元の銀行」21%、「メガバンク」17%が伸長した。地域別だと「地元の銀行」は、「九州・沖縄」38%、「東北」37.3%、「北陸・甲信越」34.9%、「四国」31.3%、「中国」28.7%、「北海道」28%など、ネット系を上回り1位を獲得している。
さらに「金融機関の選定理由」を聞くと、「日ごろ利用しているから」41.8%が大きく伸長し、「店舗やATMが利用しやすいところにあるから」21.6%、「給与振込のある金融機関だから」18.3%と、“日ごろの付き合い”が重視されるようになった。
これについてNTTデータ エービックは、現行NISAは積極的に口座勧誘を行ったネット証券が大きくシェアを取ったが、新NISAでは非課税制度が無期限となり一生涯利用できる制度となったことから、“日ごろの付き合い”が重視されるように変化したと分析している。
調査概要
- 【調査対象】全国47都道府県
- 【有効回答数】9,400人
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オリジナル記事:制度拡充される「新NISA」、ネット証券・ネット銀行を利用したい人は大幅減少か【NTTデータ エービック調べ】
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