昨年~今年にGoogle検索トラフィックが激減したサイトで、2024年8月のコアアップデートでも復活していないサイトはどうなるのか? コアアップデートの実際のところとサイト復活の見込みについて、SEO専門家のバリー・シュワルツ氏がGoogleのダニー・サリバン氏に聞いた。
ほかにも、「ファビコン最適化」「SEOに役立つGoogleトレンド活用法」「hタグの順番」「サイト高速化」などなど、深まる秋の夜長にあなたのSEO力をアップさせる情報を、まとめてお届けする。
- Google「今後改善していく」 サイト運営者「もう限界かも」 ダニー・サリバンの語るコアアップデートの裏側
- 「グーグルよ、ブランド偏重をやめよ」現状の検索結果にSEO専門家が公開書簡を公開
- 見落としがちなファビコン最適化――丸く切り抜かれる前提でデザインしてみては?
- SEOのキーワード調査にも使えるGoogleトレンドの使いこなし方
- 2024年9月のオフィスアワー: 非表示コンテンツと隠しテキスト、検索UI変更情報の入手方法、重複コンテンツなど
- グーグル検索のキャッシュ機能が復活!? 外部のWayback Machineと連携
- hタグを順番どおりにマークアップしないとSEOに悪影響がでる?
- noindexページを別ページに正規化したら評価は統合される?
- ウェブサイト高速化のための3つのアドバイス
- コンテンツは隠すと見られなくなる!? SEO的にはよくてもUX的には?
- DigiMarCon Australia 2024 カンファレンス参加レポート
- インデックスされない理由が低品質だと見分ける方法は? 低品質コンテンツにパターンはあるのか?
- 今週のピックアップ
- グーグル検索SEO情報①
- グーグル検索SEO情報②
- グーグル検索のキャッシュ機能が復活!? 外部のWayback Machineと連携 手順がやや面倒 (Google SearchLiaison on X) 海外情報
- hタグを順番どおりにマークアップしないとSEOに悪影響がでる? 評価が下がることはないが、理想は順番どおり (Reddit) 海外情報
- noindexページを別ページに正規化したら評価は統合される? 一貫した構成が大切 (Reddit) 海外情報
- ウェブサイト高速化のための3つのアドバイス JS削減、不要なリダイレクトの回避、画像の最適 (SEO Made Easy on YouTube) 海外情報
- コンテンツは隠すと見られなくなる!? SEO的にはよくてもUX的には? ウェブ設計のプロからの指摘 (sogitani / baigie inc. on X) 国内情報
- 海外SEO情報ブログの掲載記事からピックアップ
今週のピックアップ
Google「今後改善していく」 サイト運営者「もう限界かも」 ダニー・サリバンの語るコアアップデートの裏側 有益情報がぎっしり詰まったインタビュー (SEO Japan) 国内情報
2024年8月のGoogleコアアップデートは、2024年3月や2023年9月のアップデートで(本来そうあるべきではないと思われるのに)検索順位が下がってしまったサイトにとって、どんな意味をもつのか。
グーグル検索の広報担当として活動しているダニー・サリバン氏に、Search Engine Roundtableのバリー・シュワルツ氏がインタビューし、その内容を記事として公開した。
SEO Japanがこの記事を日本語訳してくれた。サリバン氏とシュワルツ氏が議論したトピックは次のとおりだ:
- Googleコアアップデートの目的
- 3月のコアアップデートから8月のコアアップデートへの変化
- 今後のコアアップデート
- 将来、Googleは我々のサイト順位を向上させるか
- ランキングとトラフィックの変化
- ヘルプフルコンテンツアップデートに何が起こったか
- ヘルプフルコンテンツアップデートに何か問題があったのか
- コアアップデート中の変動や調整
- ランキングの問題
- サイト順位の回復は?
- 今後、サイト順位は回復するのか?
- フィードバックフォームとインサイト
- フィードバックを提出したからと言って特定サイトの順位は回復しない
- コンテンツマーケティングの取り組み
- ページエクスペリエンスと広告
- RedditやフォーラムのコンテンツがGoogle検索で上位表示される件
- 隠れた宝石(Hidden Gems)の発掘
- サイト評価のスパムポリシー
- AIコンテンツとスケールコンテンツポリシー
- Navboostとコアアップデート
- レビューシステムアップデート
これに加えて、次の2記事も追加情報として含めている。
- サリバン氏がLinkedInに投稿した本インタビューの要約
- サリバン氏がLinkedInに投稿した「How Google's core update feedback led to more insight about creators」の記事
「またこういう表現か」という部分もあり、「なるほど」という内容もありで、なかなか興味深い記事だ。昨今のコアアップデートで順位が落ちてしまい困っている人が最も注目すべきは、次の部分だろう:
素晴らしいコンテンツを作成しているにもかかわらず、Google検索で適切に評価されていないと感じているサイト保有者に対して、諦めるべきではないと、サリバン氏は語っています。
「本当に良いコンテンツを作成しているにもかかわらず、最新のアップデートで十分な成果が得られなかったとしても、諦める必要はありません。
なぜなら、我々の目標は、良いコンテンツを発信しているサイトを評価することだからです。そして、我々があなたのコンテンツを十分に評価できていなかったとしたら、それは今後のアップデートで改善したいと思っている箇所です。」
私が質問とともに、いくつかの例を挙げると、サリバン氏は「今回のアップデートで一部のサイトに良い影響を与えたと思いますが、昨年9月頃の状態には戻っていません。」と述べました。
サリバン氏は、そのうち一部のサイトは時間とともにランキングの改善が見られる可能性があると示唆しました。
Googleはヘルプフルコンテンツアップデートの回復時間について、当初は数週間かかると言いましたが、今では一部のサイトで11ヵ月以上かかっています。後にGoogleは、「これらの変更が当初議論されたよりもずっと長くかかる可能性がある」と私たちに伝えました。
11か月が経った今、Google は依然として、素晴らしいコンテンツを作り続ければ順位を回復することは可能だと言っています。しかし、Hardbaconや他のサイトで見られたように、多くの人は経済的にも精神的にも余裕がなくなってきています。
見てわかるように、コアアップデートを中心に実に多岐にわたる質問について語られている。非常に長いインタビュー記事だ。英語に不自由がなくても読み終えるのにかなり時間がかかるので、日本語訳は実に助かる。有益な情報がぎっしり詰まっているので絶対に最後まで読もう。
- すべてのWeb担当者 必見!
「グーグルよ、ブランド偏重をやめよ」現状の検索結果にSEO専門家が公開書簡を公開 たとえばフォーブスやレディットを優遇しすぎ (Cyrus on X) 海外情報
米国の著名なSEOコンサルタントであるサイラス・シェパード氏が公開書簡としてこんな投稿をXにあげた。特定の大手サイトが検索で優遇されているようにしか思えない実情に対する不満ともいうべき主張だ。
グーグル検索チームの皆さんへ
いつも多くの批判を受けていることは承知しています。どんなサイトを上位に表示しても、誰かが不満を言うでしょう。また、スパマーや過剰に最適化されたコンテンツとの戦いが、検索結果の質を脅かしていることも理解しています。その点はよくわかります。
しかし、特定のサイトを常に1位に表示すると、そのサイトに商業的なスパムが増え、結果が悪化する可能性があることも認識しておきましょう。
それがRedditであれフォーブスであれ、人々は簡単に稼げる方法を見つけるでしょう。そして今度は、別の移動する標的と戦うことになるのです。
フォーブスが「おすすめの仮想通貨取引所(best crypto exchange)」や「おすすめのCBDグミ(best cbd gummies)」「おすすめのヘッドホン(best headphones)」など、何十万もの「おすすめ(best)」キーワードで1位にランクされるべきでしょうか?
フォーブスの「ブランド」は、製品に関する専門知識と同等なのでしょうか?
これらのページを見ると、小規模なパブリッシャーに求めているような個人的な経験や専門知識に基づく証拠は見当たりません。彼らが実際にこれらの製品の多くを使用したという証拠はほとんどありません。正直に言うと、これらの結果は、あなたが減らそうと戦ってきた「役に立たない」コンテンツよりも悪いように思えます。いったいなぜなのでしょうか?
フォーブスやRedditが何度も何度も表示されると、グーグルはもはや「検索」をしていないように感じます。代わりに、検索結果のマクドナルドを提供することに甘んじ、メニューには2~3品しかないような状態です。
代わりに、私たちが望むのは次のことです。
サイトの多様性を高め、より専門性の高いさまざまなサイトが表示されるようにする。
大規模サイトと小規模サイトの両方に、「有益なコンテンツ」の同じコンテンツ基準を適用する(私が言っている基準はご存知でしょう)。
ブランド力が小さいサイトへのペナルティを減らす。あなたの意図は理解できますが、よく調査されたサイトが必ずしも現実世界での存在感を持っているわけではありません(そして、大規模ブランドに対するこのシグナルを弱めることで、悪い行動を助長しないようにする)。
あなたがヘルプフルコンテンツアップデートで行っていることを私は見て、その多くを称賛しています。これらの原則をより広く適用し、時間の経過とともに信頼性が低下しているブランドへの依存を減らすことで、グーグル検索を改善できるでしょう。
お読みいただきありがとうございます。
An open letter to the folks in Google Search:
— Cyrus (@CyrusShepard) September 23, 2024
Listen, I know you recieve a lot of criticism. No matter who you rank on top, folks are likely to complain. I also know you're fighting an army of spammers and over-optimized content that threaten the quality of search results. I get… pic.twitter.com/RgHnwh6gHX
最大手のディスカッションフォーラムであるReddit(レディット)は近年、グーグル検索からのトラフィックを継続して著しく伸ばしている。また、フォーブス(Forbes)は、サイトの評判の不正使用のスパムポリシーに違反しているようにも思える手法を用いて、検索ボリュームが多い商用キーワードの数多くで上位表示している。
どちらのケースでも、必ずしも有益なコンテンツとは言えないにもかかわらず、上位を独占していることについてシェパード氏は不満を漏らしているのだ。単純に「大手サイトだから」という理由で上位表示できているとしか思えないからだ。
小規模な独立系サイトであっても有益なコンテンツであれば正当に評価できるように2024年8月のコアアップデートを改良したとグーグルは説明していた。たしかに、そういう傾向は見られたようだが、こうした不満を十分に解消するほどには至っていない。グーグルのダニー・サリバン氏もインタビューのなかで、完璧ではなく継続して改良に取り組むと語っていた。
もしあなたが現状の検索結果に疑問を抱いているとしたら、SEO業界の専門家も同じように感じているということは知っておいてほしい。
とは言うものの、小規模独立系サイトの運営者にできることといえば、グーグルが正しく評価できるようになっていくだろうと信じて、品質が高い有益なコンテンツを作り続けるだけなのだが……。
- SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)
グーグル検索SEO情報①
見落としがちなファビコン最適化――丸く切り抜かれる前提でデザインしてみては? 検索結果では円形で表示 (Search Engine Journal) 海外情報
Google検索の検索結果ページでは、サイトのファビコンが表示される。
現状では、SERPでのファビコンは円形で表示される。したがって、円形に切り取られても見栄えが良いようにファビコンをデザインするのも良いだろうと、グーグルのジョン・ミューラー氏がアドバイスしている。あるいは、もともと円形のファビコンを設定しておく手もある。
技術的にファビコンとして成立していれば問題ないので、どんな形状、デザインであろうとファビコンは検索結果に表示される。円形切り抜きを意識したほうがいいとは技術ドキュメントには書かれていない。
しかし、視認性を高めたり認知してもらったりするために見た目の印象は重要だ。あなたのサイトのファビコンは、ユーザーにきちんと認識してもらえるような見栄えのいいデザインと形状になっているだろうか?
もちろん、ファビコンに使うアイコンはブランディングの一貫として設定するものなので、検索結果の表示だけを根拠にデザインするわけにはいかないだろう。とはいえ、そうしたブランドアイデンティティの枠を保ったうえで検索結果でも効果的なファビコンを検討してみるのは、悪くない施策だと思われる。
- SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)
SEOのキーワード調査にも使えるGoogleトレンドの使いこなし方 さらにYouTubeのキーワード検索にも! (Google Search Central on YouTube) 海外情報
Googleトレンド解説動画シリーズの新着エピソードを紹介する。グーグル検索チームのダニエル・ワイズバーグ氏が中心となって公開している、YouTubeのコンテンツシリーズだ。
今回のトピックは次のとおり:
- 急上昇ワードツールの紹介
- SEOに利用できるキーワード調査
- コンテンツ作成カレンダーのための利用方法
- ボーナス:ウェブ検索とは異なるYouTube内検索のキーワードトレンド
Googleトレンドは、SEOでのキーワードリサーチにも利用できる。ボーナストピックで紹介しているYouTube内検索のキーワードリサーチの使い道もおもしろい。この動画は必見だ。
なお、出演者は英語で話しているが日本語字幕を利用できる。しかし、初期状態では日本語字幕を選べない。次に示す、数ステップの操作が必要だ:
歯車アイコンから字幕メニューを選び、英語を選択する(CCでも自動生成でもどちらでも構わない)
もう一度、歯車アイコンから字幕メニューを選択する。「自動翻訳」が選べるようになっている
自動翻訳の言語から「日本語」を選択する(下のほうにある)
日本語字幕が出てくる。自動翻訳だが適切な日本語に訳されている。
- すべてのWeb担当者 必見!
2024年9月のオフィスアワー: 非表示コンテンツと隠しテキスト、検索UI変更情報の入手方法、重複コンテンツなど Google検索の最新ニュース紹介あり (Google検索オフィスアワー on YouTube) 国内情報
2024年9月のグーグル検索オフィスアワーがYouTubeに公開された。次の質問にあんな氏が回答している。
質問数は多くはないが、非表示コンテンツや検索UI変更情報の入手方法、重複コンテンツなど内容は多岐にわたる。また冒頭でグーグル検索のAVIFサポートやGoogleトレンドのYouTube動画シリーズの公開をあんな氏は紹介している。
- SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)
- グーグル検索のキャッシュ機能が復活!? 外部のWayback Machineと連携
- hタグを順番どおりにマークアップしないとSEOに悪影響がでる?
- noindexページを別ページに正規化したら評価は統合される?
- ウェブサイト高速化のための3つのアドバイス
- コンテンツは隠すと見られなくなる!? SEO的にはよくてもUX的には?
- DigiMarCon Australia 2024 カンファレンス参加レポート
- インデックスされない理由が低品質だと見分ける方法は? 低品質コンテンツにパターンはあるのか?
グーグル検索SEO情報②
グーグル検索のキャッシュ機能が復活!? 外部のWayback Machineと連携 手順がやや面倒 (Google SearchLiaison on X) 海外情報
ウェブページのキャッシュを検索結果から見る機能をグーグルは今年の1月に廃止している。代替機能として、Internet Archive(インターネットアーカイブ)のWayback Machine(ウェイバックマシーン)が保存しているアーカイブを表示する機能を提供した。
Wayback Machineのアーカイブを検索結果から見る手順は次のとおりだ:
タイトルリンクの端にあるタテ3点ドットから「この結果について」を表示する
「この結果について」ページの「このページの詳細」をクリック/タップする
移動先ページに「以前のバージョンを見る Internet Archive's Wayback Machine」というリンクがあるので、これをクリック/タップする
Wayback Machineが保存している最新のアーカイブが表示される
Wayback Machineでアーカイブを直接表示させたときとは異なり、見た目には普通の表示と同じなのでアーカイブであることを認識できないかもしれない。しかし、URLはWayback Machineのものになっているので確かにアーカイブだ。
グーグル検索純正のキャッシュ機能ではないが、一般的な用途としては十分に代わりとなるだろう。なお、グーグル検索のキャッシュリンク廃止後も使えていたcache:
コマンドでのキャッシュ表示機能も現在は廃止になっている。
- SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)
hタグを順番どおりにマークアップしないとSEOに悪影響がでる? 評価が下がることはないが、理想は順番どおり (Reddit) 海外情報
見出しタグの順序が適切でない場合、どの程度の影響があるのでしょうか?
たとえば、
- h4の見出しがあり、その下にh1のタグがある
- h4・h3・h5 のタグはあるが、h2タグがない
といったケースです。
こんな質問が、Reddit(レディット)のSEO掲示板に投稿された。グーグルのジョン・ミューラー氏は次のようにコメントした(強調は編集部による):
見出しタグを正しい順序で使うことは、検索エンジンがコンテンツの内容をより理解しやすくするのに役立ち、アクセシビリティの面でも良い習慣だ。もし新しいサイトを立ち上げたり、テンプレートを大幅に変更するタイミングで、あるいは単に時間があるなら、ぜひその10分を使って見出しタグの順序を正しくしておくといい。
ただし、既存のサイトの場合、見出しタグの順序を修正してもサイトのランキングが大きく変わることはないだろう。そこに労力を費やすよりも、サイト全体の価値を大幅に高める方法を探すほうが、SEOの観点からははるかに大きな効果を期待できる。たとえ見出しタグの順序を正しくしても、低品質なサイトは低品質なままだ。それよりも、サイト全体の価値を高めることに労力を割くほうがいい。
ミューラー氏のコメントを箇条書きでまとめるとこうなる:
hタグを規則どおりにマークアップしていなくても、グーグル検索の評価が下がることはない
逆に、規則正しくマークアップしたからといって評価が上がることもない
それでも、グーグルのコンテンツ理解の手助けとアクセシビリティの観点からは正しくマークアップすることが推奨される
新規に記事を書くのであれば、順序をそろえてhタグを使用すべきだ。一方で、すでに公開した記事で適切ではない見出しの使い方があったとしても、修正に多大な労力がかかるのであれば無理して修正するほどではない。
hタグの順番に関するミューラー氏からのアドバイスはずっと以前にもこのコラムで取り上げた。発言の趣旨は変わっていないが、見直してほしい。
- SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)
noindexページを別ページに正規化したら評価は統合される? 一貫した構成が大切 (Reddit) 海外情報
noindex
が設定されたページを別のURLに向けてrel="canonical"
で正規化した場合でも、評価(たとえばリンク評価)は統合されるのだろうか?
英語圏のSEO掲示板におけるこうした質問に、グーグルのジョン・ミューラー氏が次のように説明している:
noindex
か正規化かの、どちらか一方を選ぶべきだ。noindex
ページのリンクも検出される可能性はあるが、保証されているわけではない。SEOでは、曖昧さを避け、意図を明確にすることが重要だまた、現実的に考えることも大切だ。リンク(またはSEOの他の特定の要素)に過度に焦点を当てるよりも、検索エンジンにとって一般的に効果的な、優れたサイト構造を持つ方が良い場合もある。
この話題は、元々英語版のSEOオフィスアワーでミューラー氏が「noindexとcanonical両方やってもいいんじゃないかな」と言っていたことが発端だ。
しかし結論としてミューラー氏は「僕なら両方ではなく、どちらか片方にする」ことを選んでいる。その理由は「曖昧さを避け、意図を明確にすること」だ。
「曖昧さ」とは何か。noindexとcanonicalの意図を比べて見よう。この2つは、検索エンジンに対する指示としては相反している:
noindex
にするということは、そのページをインデックスさせたくない、言い換えれば評価対象にしないと宣言すること。rel="canonical"
で他のURLを指定するということは、そのページの評価を正規化先のページに統合すること(つまり、そのページを評価する)。
このケースに限らず、SEOにおいては、検索エンジンを混乱させたり意図したのとは異なる結果になったりしないように、一貫した構成が重要だ。悩んだら「だれが見ても意図が明確になって間違いがないやり方はどれだろうか」と考えてみるといいだろう。
- SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)
ウェブサイト高速化のための3つのアドバイス JS削減、不要なリダイレクトの回避、画像の最適 (SEO Made Easy on YouTube) 海外情報
サイトの高速化のためにまず取り組むべき3つの施策、をグーグルのマーティン・スプリット氏が動画でアドバイスした。「SEO Made Easy」(SEOなんて難しくない)シリーズの新着コンテンツだ。
3つのアドバイスの主要ポイントは、次のとおり:
アドバイス① JavaScriptの使用を減らす
JavaScriptファイルはサイズが大きく、ブラウザでの処理に時間がかかる場合がある。コード分割やコンテンツハッシュなどのテクニックを使ってJavaScriptの使用量を減らすことで、ウェブサイトの表示を大幅に高速化できる。
アドバイス② 不要なリダイレクトを避ける
リダイレクトは余分なネットワークのやりとりを追加し、ユーザーがコンテンツに到達するのを遅らせる可能性がある。内部リンクが古いURLではなく新しいURLを指しているか確認する。
アドバイス③ 画像を最適化する
これには、適切な画像ファイル形式と圧縮設定を選択するといった簡単なことから、ユーザーのデバイスに適切なサイズを提供するレスポンシブ画像といった複雑な変更まで、さまざまな方法がある(画像最適の詳細は別の動画で解説している)。
具体的なやり方までには踏み込んでいないので、詳細は検索するなりして自分で調べてほしい(関連リソースを概要欄に掲載してほしかった)。
- サイト高速化がんばりたい人用(ふつうの人は気にしなくていい)
コンテンツは隠すと見られなくなる!? SEO的にはよくてもUX的には? ウェブ設計のプロからの指摘 (sogitani / baigie inc. on X) 国内情報
初期状態でコンテンツを隠すUIがユーザー体験を損ねる事実について、ベイジの枌谷氏がXの投稿で説明した。
ウェブの情報設計における超基本的原則として、「隠すと見られる確率が激減する」がある。例えば、情報が多いからと言って安易に以下のような処理を選択すると、見られる確率、発見される確率を大きく下げてしまう。
— sogitani / baigie inc. (@sogitani_baigie) July 15, 2024
①カルーセルでまとめる
②タブでまとめる
③ページを分割する…
初期状態でコンテンツが隠れていても検索で評価が下がることはない(とグーグルは言っている)のでSEO観点では問題なかったとしても、UX観点では問題だという。隠すUIは慎重に採用したほうがいいかもしれない。
Web担でもページネーションや複数回分割をしているコンテンツがあるが、その理由は「コスト(原価)」「工数バランス」だ。つまり、「コスト」と「ユーザーに見てもらう」のトレードオフが存在する。もし、そうしたバランスが関係ないのならば、今すぐに「隠す」UIから離れていくようにするのがいいのかもしれない。
- すべてのWeb担当者 必見!
- ウェブデザイナーに伝えましょう
海外SEO情報ブログの掲載記事からピックアップ
8月と9月に筆者が参加した海外カンファレンスの現地取材の記事を2本ピックアップ
- DigiMarCon Australia 2024 カンファレンス参加レポート
SEO以外のデジマ関連セッションのレポートあり
- デジタルマーケティングがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)
- インデックスされない理由が低品質だと見分ける方法は? 低品質コンテンツにパターンはあるのか?
グーグルのマーティンに突撃インタビュー
- SEOがんばってる人用(ふつうの人は気にしなくていい)
※このコンテンツはWebサイト「Web担当者Forum - 企業Webサイトとマーケティングの実践情報サイト - SEO・アクセス解析・SNS・UX・CMSなど」で公開されている記事のフィードに含まれているものです。
オリジナル記事:Google「今後改善していく」 サイト運営者「もう限界かも」 ダニー・サリバンの語るコアアップデートの裏側【SEO情報まとめ】 | 海外&国内SEO情報ウォッチ
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