この記事は、前後編の2回に分けてローカル検索について知っておくべき12のトレンドを紹介している。後編となる今回は、残る後半6つについて見ていこう。
この記事では、ローカル検索において2023年3月から6月までの3か月で変化した12のトピックを前編、後編にわけて解説している。
詳細を確認できていない情報や、その情報をどう使うかまで提示できていない項目もあるが、ローカル検索の世界の変化を把握する意図だと理解してほしい。
- GoogleのSearch Generative Experience(SGE)(前編)
- Googleビジネスプロフィールのレビューを復活させる方法(前編)
- 「寄付のお返しにレビューを書いて」はNG(前編)
- Googleビジネスプロフィールにショート動画を追加する簡単な方法(前編)
- それは確かにGoogleからのSMSかも(前編)
- Googleビジネスプロフィールのチャットで担当者とライブチャットできる機能を使うのも“あり”(前編)
- ローカル検索結果が羅列されるモバイルグリッドテスト(この記事)
- Googleマップのサービスボタンが注目を集める(この記事)
- 競合分析の簡単なヒント(この記事)
- Googleアップデートの厄介なバグ(この記事)
- Googleビジネスプロフィールで住所を非表示にすると、マイナスの結果になることが判明(この記事)
- ローカル検索の専門家から学ぶ(この記事)
ローカル検索トレンド⑦ローカル検索結果が羅列されるモバイルグリッドテスト
Brandonという男性によるこのスクリーンショット(元ツイートに移動してクリックすると動画を確認できる)が、シュワルツ氏によるブログ記事の情報源だ。同氏はこの記事で、このモバイルグリッド表示テストに非常に多くのローカル情報が詰め込まれていることに驚嘆している。
知っての通り、Googleは常にテストしており、特定の実験を以前にも目にしたことがあるのか、それともまったく新しいものかを知るのは正直難しい。この例では確かにローカルビジネスの検索結果が羅列されており、ユーザーがどれだけ効率的に探せるのか疑問に思うほどだ。
そしてもちろん、SGEがすべてのユーザーのスマートフォンで利用できるようになった場合、それがどこへ向かうのかが本当に気になる。
ローカル検索トレンド⑧Googleマップのサービスボタンが注目を集める
アリー・マーグソン氏はその鋭い目をもって、マップの一部のリスティングにおけるCTAボタンの順序について、「電話」ボタンの左側に「サービス」ボタンが表示されるという、この小さいながらも重要な変化を見つけた(元ツイートに移動してクリックすると動画を確認できる)。
「サービス」ボタンをタップした顧客には、君が時間をかけて記載した豊富な情報を見てもらえる。マーグソン氏は次のことを推奨している:
Googleビジネスプロフィールに、すべてのサービスを説明付きで追加する
Googleが提案している定義済みの関連サービスを追加する(これらが検索順位に影響する可能性があることをホーキンス氏が発見したことを思い出してほしい)
関連するカテゴリをリスティングにすべて追加し、できる限り多くの定義済みサービスを提供できるようにする
新しいサービスが利用できるようになっていないか、または自分の既存のサービスが古くなっていないか、頻繁にチェックする
良いアドバイスだ!
ローカル検索トレンド⑨競合分析の簡単なヒント
君の地域でGoogleが競合相手と見なしているビジネスを調査する方法は、正式な監査という長く綿密なプロセスを経るなど数多くあるが、非常に手っ取り早いアイデアとして、モーディー・オーベルシュタイン氏のヒントが素晴らしいと思う。それは、「Often Searched Together」セクションを使う方法だ。
自分のGoogleビジネスプロフィールに「Often Searched Together(よく一緒に検索される)」セクションがある場合、それは地域のユーザーが実際に何を検索しているかについてGoogleが把握しているデータを示す内部情報だ。この要素をクリックすると、「他の人はこちらも検索(People also search for)」という見出しのローカルファインダーに移動する(Twitterでは、これがPAAを改称したセグメントなのかどうかという議論のスレッドが立てられている)。
この形式で表示されるビジネスを見て、そのマーケティング、SEO、基本的な事業活動を調査すべきだ。なぜなら、君自身の顧客もこれを目にしていることがわかっているからだ。
ローカル検索トレンド⑩Googleアップデートの厄介なバグ
現実の世界では、バグ(虫)は素晴らしい存在であり、地球上の生命をさまざまな形で支えている。君の街より大きくなることは決してないのだが、Googleの世界でバグは、まったくおもしろくない存在だ。
マイク・ブルメンタール氏は5月中旬、リスティングのオーナーがGoogleによる更新(旧Google Posts)を編集または削除できなくなるバグを報告した。同氏のスレッドに返信した人のなかには、スマートフォンを使って変更を管理する回避策を見つけた人もいたため、これはデスクトップデバイスに限定されたバグだったのかもしれない。
5月の時点で投稿記事の入力ミスを修正できずに困っていた人は、もう一度試してみよう。バグは修正されたようだ。
それから、Googleがこの有益な機能をもう少し配慮してリブランディングしてくれることを願う。「更新(updates)」を「更新する(updating)」と言ったり考えたりするのは馬鹿げているからだ。「投稿(posts)」の何がいけなかったのか理解できない。
ローカル検索トレンド⑪Googleビジネスプロフィールで住所を非表示にすると、マイナスの結果になることが判明
期間を問わず過去12年の間に私のMozコラムを読んでくれていた人なら知っているように、私は、Googleのローカル製品にリスティングを登録する際、Googleに掲載するローカルビジネス情報のガイドラインに従うことを断固として支持している。たとえガイドラインが常識に沿わない場合でも、ガイドラインを順守するよう助言したい。
しかし、Googleの見解に従うことが非常に難しい場合もある。その見解とは、自宅で事業をしているビジネスは住所を非表示にするべきという指示だ。Googleは、自宅での非店舗型ビジネスについて次のように述べている。
非店舗型ビジネスを運営している場合は、顧客に対して住所を非表示にする必要があります。
たとえば、配管業者で、ご自宅の住所でビジネスを運営している場合は、ビジネス プロフィールから住所を消去してください。
SterlingSkyのホーキンス氏と同氏のチームが自宅でのビジネスの住所を非表示にする設定をテストを行い、どのように確認したかはこの動画と記事を見てほしい。以下の点が確認されたことがわかる:
- 結果として、ローカル検索での順位は大幅に下がった
- 当然、問い合わせの電話も大きく減少
- 住所を再度追加するまで、ローカルパックがまったく表示されないこともあった!
Googleの方針に従うとビジビリティに悪影響を及ぼすことは、以前から推測されていた。多くのビジネスオーナーが住所を掲載し、それがGoogleに見つからないよう願っているのも、それが理由なのは間違いない。
Googleがなぜ自宅でのビジネスをこうした不利な状況に置くのか、正当な理由は思い当たらないので、私は次のことをGoogleに問いたい。
Googleに問いたいこと
配管工事業者、造園師、出張自動車修理工、請負業者、出張公証人、セラピスト、犬の散歩代行業者など、地域社会全体から頼りにされているスモールビジネスのあらゆる専門家たちが、Googleのガイドラインに従うことで、なぜ検索順位の低下という罰を受けなければならないのか。
これらの有用なビジネスが、オフィスではなく自宅で事業をしているからといって、なぜビジビリティが下がり、問い合わせの電話も減少する状況に甘んじなければならないのか(これはGoogle側の馬鹿げた偏見だ)。
新型コロナウイルスのパンデミックを受けて、安全のために在宅勤務に移る人が激増していることを、Googleはどのように認識しているのか。
ビジネスオーナーにも顧客にも未だに影響を及ぼしている、この世界を変える現実に対し、なぜガイドラインはこれを反映したものに更新されていないのか。
現状に対する認識の甘さは、Googleビジネスプロフィールで7月にクリスマスツリーをプロフィール写真としてアップロードするようなもので、このガイドラインが軽視されているような印象を受ける。パンデミックが現実世界に及ぼす影響を無視したからといって、パンデミックが終息するわけではない。
ホーキンス氏のテストのように、住所を非表示にすることでクエリに対してローカルパックに表示されなくなるのなら、それがなぜユーザー体験の改善になるのか。地域のサービスプロバイダの一覧が表示されなければ、街はいかにしてリソースやサービスの向上を享受できるのか。
最後に、そもそもビジネスに住所を非表示にさせる論理的根拠はどこにあるのか。私たちは皆、どこかで緊急の配管工、鍵の修理人、レッカーサービスなどを依頼する必要が生じた場合、次のような理由で、ぜひ業者の住所を確認しておきたいと思うものだ
- プロがどのくらいの時間で来てくれるかを推定するために
- 自宅や遠隔地までの道のりを遠回りされて追加料金を請求されることがないように
助けが必要なとき、相手が自宅から来るかオフィスから来るかはどうでもいいが、最大限の情報に基づいて判断できるように、その正確な場所だけは知っておきたい。
私はGoogleに対し、ポリシーのこのセクションを再検討することを強く求めたい。多くの有用な業者が自宅を拠点にしている今日の現実に見合わないし、ガイドラインを順守することで、業者と顧客の双方にとってこのようなマイナスの結果につながることが正しいとは思えない。
ローカル検索トレンド⑫ローカル検索の専門家から学ぶ
これ自体は変更点ではないが、ショウ氏がGoogleビジネスプロフィールとウェブサイトを調査する様子を映した9分ほどの動画を今すぐ見てほしい(元ツイートに移動してクリックすると動画を確認できる)。
ローカル検索マーケティングを始めたばかりの人なら、この短い動画を見るだけでたくさんのことが学べるだろうし、より経験豊富な人でも、広く知られたプロの仕事を見るのは勉強になる。
私はショウ氏に次のようなメッセージを送った。
ショウ氏にも、そして今回の記事で紹介させてもらったすべてのローカルSEO担当者たちにも、その日々の仕事に対して、それぞれの調査結果をコミュニティと共有してくれることに対して、謝意を述べたい。第2四半期には、通常の不具合やテストもあったが、今後の兆候として大きな変化の可能性も見えている。ともに学び続けよう!
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オリジナル記事:Googleローカル検索12の最新トレンドまとめ【2023/3~6・後編】グリッド表示・競合分析など | Moz - SEOとインバウンドマーケティングの実践情報
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