LINE広告が変わった! 広告審査が“最短5分”で可能に―使いやすくなった背景と活用のためのTips

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yu-ta(ゆーた)26歳、会社員 PC.スマホ周辺機器やスマート家電など ガジェットを使って スマートな生活を送っています。 このサイトでは管理人おすすめの 最新の便利ガジェット情報や お得に買えるセール情報を中心に 発信しております。
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2023年1月、「LINE広告」の審査システムが大幅に強化され、これまで5営業日ほどかかっていた広告審査時間が“最短5分”まで短縮された。従来通りの広告品質や安心感を担保しつつ、スムーズに広告出稿を開始できるこの進化は、出稿企業にとって大きな朗報といえるだろう。

その他にも、LINE広告に出稿可能な業種・サービスの追加や、広告アカウントカテゴリの新設などのアップデートにより、LINE広告の活用幅は大きく広がっている。本記事では、LINE広告を取り巻く最新情報について紹介するとともに、LINEのトークリスト最上部へ出稿できる予約型広告「Talk Head View」の画期的な新フォーマットについても解説する。

大江来往氏
LINE広告の進化について説明する、LINE株式会社 広告事業本部 デマンドプロダクトプランニング室 大江来往氏

LINE広告が変わった!

2023年1月、LINE広告が大幅にアップデートされた。その内容は大きく下記の3つだ。

  1. 広告審査体制の強化と、それによる審査時間の短縮
  2. 出稿可能な業種・サービスの追加
  3. 広告アカウントカテゴリの新設

5営業日→最短5分に:広告審査体制の強化と審査時間短縮の裏側

なかでも広告出稿企業・代理店の注目を集めたのが「広告審査体制の強化と審査時間の短縮」である。LINE広告の審査のシステムを大幅に変更し、AIを活用したシステム審査の強化と、24時間365日対応する人的モニタリングによって、従来は5営業日ほどかかっていた審査所要時間が、“最短5分”にまで短縮されたのだ。

LINE広告の審査に携わる大江来往氏は、このアップデートの背景について、「LINE広告の出稿主に満足度調査を行ったところ、『広告審査に時間がかかりすぎる』『ゴールデンウィークや年末年始など、審査停止期間がある』など、審査に関するネガティブな評価が多く、大きな課題となっていた」と説明する。

もともとLINE広告は、「不適切な広告が配信されづらい」、つまり「配信される広告の質が高い」という強みを持ち、それがユーザーや広告主の安心感につながっていた。

この高い広告品質は、人の目視を重視する審査体制に支えられていた。ていねいな審査があったからこそ広告の品質が保たれていたのだが、それゆえに審査には一定の時間がかかり、広告主の求める配信スケジュールを圧迫していた。

LINE広告の入稿量は、前年比110%ほどで右肩上がりに増え続けていました。特に2~3年前からは、生成AIを始めとするクリエイティブの自動生成ツールの登場もあってか激増しており、従来の審査体制ではいずれ限界が来る、既存の審査対応体制のリニューアルが必要だという問題意識がありました(大江氏)

AI活用・プロセス変更→審査時間を大幅に短縮

そこで、2022年1月にプロジェクトチームが立ち上がり、1年かけてLINE広告の審査システムとプロセスに大きな改革が行われた。

まず、システムについてはAIによる機械学習を活用し、これまで実際に「承認」「否認」となった広告クリエイティブを教師データとして、問題のある広告を検知できる仕組みを作った。テキスト・画像はもちろん、画像に含まれる文字や表現についても、OCRをはじめとした技術を活用して認識・分析される。

その結果、システムによるフィルタリングを通過した広告は、最短5分で配信が可能になった。システムは365日24時間稼働しているため、これまで広告審査が停止していた土日や祝日、年末年始、ゴールデンウィークなどの長期休暇でも、最短5分で配信が可能だ。

一方で、システムによって、“リスクがある”と判断された広告については、従来通りの人の目視によって承認を行うプロセスとなる。

それだけではない。システムによって承認され、配信が開始された広告についても、人の目視によるモニタリングによって後追いでチェックを行い、万が一問題のある広告が紛れていてもすぐに停止対応を取れる。こうした隙のない仕組みで、従来通りの高い広告の質を担保できるというわけだ。

実際のところ、LINE広告に入稿される広告のほとんどは問題がありません。ですが、これまでの審査システムでは、一律で長い審査期間が必要でした。問題のない広告はできるだけ早く配信可能にしたい気持ちがありました。

そこで、全件を人が目視でチェックするという方法ではなく、問題がありそうなものをシステムが抽出し、それを人が目視で確認するという仕組みへと変更しました。広告の種類や内容に応じてチェックの厚みを変えることで、精度を下げずに効率的な審査を実現しています(大江氏)

広告審査を“最短5分”まで大幅に短縮した新しい審査システム

入稿された広告の8割が5分で配信可能に

審査の大幅リニューアルから9カ月が経ったが、大江氏によると、「現在は、約8割の広告が最短5分で配信可能になっている」という。

どんなポイントに気を付ければスピーディに審査を通過できるのだろうか。基本的には、LINE広告が提示している「LINE広告審査ガイドライン」に則ることが大前提だ。

加えて、システムによるリスク判定のポイントとして、前述したテキスト・クリエイティブの審査のほかに、「広告の配信状況」「広告に対するユーザーの反応」なども加味される。

広告単位での審査で、内容の整合性がより重視されるように

今回のアップデートではもう一つ、審査方法に大きな変化があった。以前は「クリエイティブ」「テキスト」「ランディングページ(LP)」と素材ごとに別々に審査されていたものが、「ひとまとまりの広告」として広告単位で審査されるようになったのだ。

そのため、クリエイティブやLPなど個々では問題がない場合でも、全体として整合性が取れていない場合は否認もありうる。たとえば、「バナーに書かれているキャンペーン期間と、LPに書かれているキャンペーン期間が異なる」などのケースがわかりやすいだろう。

新しい審査システムでは、「クリエイティブ」「テキスト」「ランディングページ(LP)」をひとまとまりの広告として審査するようになった。

広告単位での審査で注意すべきポイント

広告単位での審査になったことで、注意すべきポイントはどう変わったのか。

クリエイティブだけ、LPだけなど個別に入稿しても審査は開始されず、クリエイティブ、テキスト、LPがすべて揃ってからの審査となる点には注意したい。

過去には、時間短縮のため、LPだけ先に審査を通しておいて、後からクリエイティブやテキストなどを入稿するというテクニックがありましたが、現在その方法では審査が始まりません。

また、素材ごとにすべての情報を盛り込む必要はなくなる一方で、これまでは素材別なら通っていたかもしれない内容でも、広告単位で見たときに「注意を引くだけで内容のない広告」「情報の関連性が認められない広告」などは審査を通らなくなっています(大江氏)

否認理由はしっかり確認・改善して再入稿すべし

大江氏によると、“やめたほうがいいのになぜか多い”事例として、「否認になったクリエイティブを繰り返し入稿する」ことがあるという。

審査で否認となる場合は、広告単位で否認されて戻ってくるが、否認理由は個別の素材ごとに表示される。否認理由は必ず確認して改善しよう。うっかり否認理由を見落としたり、「もう1回チャレンジすれば、運良く通るかも」などの考えで、否認箇所を改善せずに繰り返し入稿しても時間の無駄になってしまう。

審査で否認になった場合、「否認」の横の「?」マークをマウスオーバーすると否認理由を確認できる。否認理由の前に「画像」「動画」「タイトル」「ランディングページ」などが書かれているものは、個別の素材に帰する否認理由だ。
否認理由の前に何も書かれていない場合は、広告全体の問題であるか、全体の整合性が取れていないなどが否認の理由だ。

広告主・代理店からの評価はどうか。

最短5分という審査時間や土日・長期休暇の審査を実現しながら、広告の品質を担保できるように工夫した結果、多くの出稿企業様や広告代理店の方々に高く評価いただけています。「入稿後に一服している間に配信可能になった」という嬉しいコメントもいただきました。数字としてLINE広告の入稿量もかなり増加しています(大江氏)

広告出稿前のリードタイムも短縮

広告出稿“前”のリードタイムの短縮に貢献するアップデートも同時に行われた。それが、「広告アカウントカテゴリ」の新設だ。

これまでLINE広告では、1つの商材につき1つの広告アカウントを作る必要があった。そのため、1つの企業が複数の商材を扱う場合、商材の数だけアカウントが必要だった。しかし今は、同一カテゴリの商材であれば、複数の商材を同じアカウントから配信可能になった。

すでに作成しているアカウントを使うことで、新たなアカウント作成や審査の時間がなくなり、出稿までの工数・時間削減が可能になる。たとえば、新しい商材の広告を配信する場合、以前まで「広告アカウント審査に5営業日、広告審査に5営業日、出稿開始まで合計で10日」かかっていたものが、同一カテゴリのアカウントなら、「最短5分」で新しい商材の広告を出稿できるようになるというわけだ。

同じ広告アカウントカテゴリであれば複数商材の配信が可能になった

出稿可能な業種・サービスも新たに追加

また、同アップデートでは、LINE広告に新たに出稿可能な業種・サービスが追加された。

もともと、業種・サービスを網羅できていない意識はあり、対応範囲を増やしたいとは常々思っていましたが、審査の受け入れキャパシティに不安がありました。今回、審査システムのリニューアルで対応できる出稿量が増えたため、追加に踏み切りました。

今も、新業種・サービスの方々のアカウントがどんどん増えていますが、ユーザーからのネガティブな通報などが増える気配もなく、広告品質的にも安定しています(大江氏)

大江来往氏

LINEの“一等地”に広告が出せる「Talk Head View」も進化

さて、LINEに広告を出したいなら見逃せないのが、LINEユーザーがもっとも目にするトークリストの最上部、いわばLINEの“一等地”に予約型広告を出せる「Talk Head View」と運用型広告の「Talk Head View Custom」だ。

トークリストの最上部に日時指定で予約型広告を出せる「Talk Head View」と運用型広告の「Talk Head View Custom」

Talk Head Viewは、1日(24時間)当たり1社限定の予約型広告としてトークリスト最上部に掲載される。つまり、その日にLINEのトークリストを開いたユーザーが必ず一度は目にするということになる。1日で1000万円以上の配信予算が必要となり、ターゲティングは性別のみとなるが、特定の日を狙って、1日で6500万以上のユニークユーザー(※)にアプローチできる爆発的なリーチは大きな魅力だ。

一方、Talk Head View Customは、最低50万円からトークリスト最上部に出稿でき、属性や地域などで細かくターゲティングできる運用型広告となっている。

(※)2022年4月実績を参考にした丸一日分の配信量

「Auto play video」の登場で動画再生率が大幅に向上

Talk Head View、Talk Head View Customともに、トークリスト最上部に、通常のLINE広告よりもリッチな動画や画像を掲載できる。さらに2023年6月には、動画が自動再生される新フォーマット「Auto play video」が登場した。

LINEでTalk Head Viewの企画を担当する藤木 麻美子氏は、「従来のTalk Head Viewの動画広告は、ユーザーが静止画をタップして動画を閲覧するタイプでした。新フォーマットのAuto play videoは、トークリストを開くと、従来より約1.5倍のサイズで自動的に動画が再生されます。ブランドや商品の認知を高めたい、ブランディングを図りたいという場合には非常に効果的だと思います」と述べる。

動画が自動再生される新フォーマット「Auto play video」

藤木氏によると、Auto play videoの登場で、Talk Head Viewの動画の再生開始率 は80%以上に達したという。トークリストは1日6500万人以上のユニークユーザーにリーチしているため 、単純計算で5200万人以上に動画を見てもらえる計算となる。また、CTR(広告がクリックされた割合)も大きく増加傾向にあるという。

Auto play videoの自動再生により、従来のフォーマットに比べて各指標が大幅に改善した

リーチできる母数が大きいので、改善のインパクトは大きかったですね。1日にこれほど多くのユーザーに動画広告を見てもらえるメディアとしては唯一無二と言えるのではないでしょうか。

クリエイティブの表現力、視認性の高さから、ラグジュアリーなハイブランドの評価が高いです。商品やサービスのブランディングに貢献する、ハイクオリティな広告商材になっていると思います(藤木氏)

LINE広告との使い分けとしては、KPIがCVRやCTRなどパフォーマンスよりのものはLINE広告を、ブランド・商品認知を目的とするならTalk Head Viewを活用するのがオススメだ。

藤木 麻美子氏
「Talk Head View」の進化について話す、LINE株式会社 広告事業本部 デマンドプロダクトプランニング1チーム 藤木 麻美子氏

テレビCMやLINE広告との相乗効果で幅広い層にリーチ

Auto play videoはすでに多くの企業が活用している。飲料ブランドの新商品発売日、映画の封切り日、オンラインモールのセール開始日など、日時を絞って大々的にアピールしたい場合に、テレビCMと同日にTalk Head Viewを配信することでタイムリーな情報提供につなげる施策も人気だ。

前述のとおり、Talk Head Viewは主にブランド・商品認知に高い効果を発揮するが、動画をクリックしたユーザー、動画を視聴したユーザーを対象に、LINE広告からリターゲティング配信することで、購入などのコンバージョンにつなげることもできる。

ひとつだけ注意したいのは、LINE広告と審査時間が異なる点だ。Talk Head ViewのクリエイティブとLPは目視によって入念に審査される。LINEの“一等地”を丸一日も占有するため、表示にエラーが出ないかなど、細かく確認する必要があるからだ。審査所要時間は5営業日を見込んで、配信日まで余裕を持ったスケジュールを立てることが望ましい。

LINEのトークリストという、日常に身近な場所で動画が自動再生されるインパクトは大きい。企業のマーケティング担当者は、利便性が格段に上がったLINE広告、進化したTalk Head View の活用を検討してみてはいかがだろうか。

◇◇◇

LINEは日本国内でMAU9,500万人(2023年6月末時点)という圧倒的な月間利用者数を擁する。老若男女、幅広いユーザーにリーチできるLINE広告のポテンシャルは高く、活用する企業は増え続けている。

LINE広告をはじめとする運用型広告は、PDCAをすばやく回して、“勝ちクリエイティブ”を見つけることが成果を上げるカギとなる。今回のアップデートで“最短5分”という大幅な審査時間が実現されたことで、広告主は格段にPDCAが回しやすくなった。つまり、成果を上げやすくなったとも言えるだろう。

「LINE広告の審査時間が長くて困っていた」「出稿したかったが出稿可能な業種・サービスの対象外だった」などの企業は、これを機に、LINE広告への取り組みを強化してみてはいかがだろうか。

大江 来往氏
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